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Nagi
ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。ドイツのワイナリーで醸造責任者を歴任。栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーの醸造家兼栽培醸造コンサルタントとして活動中
ワインにはタンパク質が含まれています。意外と知らない人も多いことですが、事実です。 知ってるよ、清澄剤として添加するのでしょう?と言われる方もいらっしゃるかもしれません。その通りです。ただ、清澄剤に由来しないタンパク質もワインには含まれます。 ワインを飲めばタンパク質まで摂取できるのであれば健康的でいいじゃないか、と言いたいところですが、ワインにおいてタンパク質は厄介者です。入っていていいことは残念ながらほとんどありません。 ワインにとって大きな問題となる可能性を持つタンパク質。由来と対処方法について整理 ...
最近のワイン業界のトレンドというとナチュラルワインやオレンジワインが思い浮かびますが、実はそうしたワイン以上に、ノンアルコールワインに熱い視線が向けられていることはご存じでしょうか。 アルコールを含まないノンアル酒類はビールに日本酒、カクテルなどで市場が拡大しています。いまや”アルコールフリー”は酒類業界全体に共通するトレンドワードです。 こうした流れは日本に限った話ではありません。例えばドイツ。ドイツはビールの国としての印象がとても強いと思いますが、ノンアルコールビールの開発、販売が活発に行われておりど ...
ワインを飲んでいると、いつかどこかで必ず出会うであろう表現があります。「ミネラル感」もしくは「ミネラリティ」です。まだ聞いたことがない、という人もきっと比較的近い未来に出会うことになるだろうと断言できる程度には頻繁に使われている表現です。 このミネラル感という表現はこれまでにも様々な議論がされてきている、いわくつきの表現でもあります。そもそも「ミネラル感」とは一体どんな感覚なのでしょうか。 ミネラル感という表現が頻繁に使われるようになったのは2000年ごろからのことと言われています。すでに20年を超える期 ...
超音波。耳にする機会はそれなりにあっても実際に利用している場面はなかなか思いつかないものの1つではないでしょうか。 眼鏡をお使いの方はもしかしたら、超音波式の洗浄槽を使ってレンズの汚れを落としていらっしゃるかもしれません。またワイン好きの方はもしかしたら、数年前に話題になった超音波でワインを短時間で熟成させると謳っていた商品を覚えていらっしゃるかもしれません。 超音波は比較的簡単に、かつ非加熱、非接触で加工ができるという特徴から食品加工の分野で利用価値が高いのではないかと注目されてきました。ワインに関係す ...
ドイツの専門誌 'der deutsche weinbau' に大変興味深い調査に関する記事が掲載されました。記事のタイトルは 'Bewusst Geniessen (意識して楽しむ)'。調査された場所はオーストリア。調査テーマはナチュラルワインの購買理由です。 ナチュラルワインをはじめ、ワインの購買行動についてはすでに様々な調査が行われています。先行調査の多くは調査対象者にブラインドでワインの試飲をしてもらい、その後にそのワインを買いたいと思うかどうかを尋ねる方法がとられています。以前、別の記事で紹介し ...
ワインを造るときにとても重要といわれる要素にpHがあります。 pH。中学校の時の理科や高校の化学で習った記憶のある方も少なくないと思います。でもこれがワインになると、何がどう関係しているのか分かりにくいのではないでしょうか。 ワインとpHの関係は調べてみると大量に出てきます。ただそうした中には少し勘違いしているものや、もう少し整理してほしい、というものもあります。こうした状況のせいか、ワインの造り手でも時々勘違いをしている場合があります。 そこで今回はワイン造りの基礎であり、かつ極めて重要なpHとワインの ...
ワイン造りの方法で、除梗もしくは全房発酵という言葉を聞いたことはあるでしょうか。 どちらもワインを造るときにブドウをどういう状態で使うのかを表した言葉です。 ブドウの房は緑色をした茎のようなものにブドウの粒がたくさんついた形をしています。この茎の部分のことを果梗 (かこう)、もしくは単に梗 (こう) といいます。 ワイン造りの現場では、ワインを造るときにこの梗を取り除いてブドウの粒の部分だけを使う造り方を除梗といい、梗も含めて房ごと使うことを全房といいます。全房発酵とは、梗を含めた房の全てを入れた状態で果 ...
注意 この記事では内容の関係上、ほかの記事のように、ナチュラルワイン、自然派ワイン、ヴァン・ナチュール、ナチュールなどの用語の使い分けは行っていません ナチュラルワインの人気が続いています。身の回りを見回してみても、ナチュラルワインを専門に扱うワインショップやワインバー、レストランも比較的簡単に見つかるようになりました。 もしかしたら飲むワインはナチュラルワインだけ、という方もいらっしゃるかもしれません。 ワイン業界内でも存在感を見せるナチュラルワインですが、未だにその定義は曖昧です。任意の団体が組織され ...
ワインと酸化。これはとても相性の悪い組み合わせです。 飲み始めたワインのボトル。美味しいのだけれど1本は飲みきれず、翌日飲もうと思って栓をして冷蔵庫に保管。ところが翌日から仕事が忙しかったり体調が優れなかったりでワインを飲む気になれず、気がついたら抜栓から1週間。ようやく落ち着いて、ワインでも飲もうかと冷蔵庫から取り出したボトルをグラスに注いで口に運んだら味が違う… こんな経験は誰にでもあると思います。 ワインの味を変えてしまった犯人は酸素です。ワインをグラスに注いだ分、ボトルに入ってきた空気に含まれてい ...