残糖管理

コラム

2020/8/21

とても楽しい時代に生きている | アルコール度数はTerroirを表すのか

ワインに関わると避けることのできない単語というものがいくつかあります。残糖量、酸度といった味を表すものから、アロマ、ニュアンスなどといった香りを表す単語。これ以外にもきっと、いくらでも、それこそ時間が許す限り数多くの単語があげられるのではないかと思います   そんな中でも筆頭格なのが、「Terroir (テロワール)」ではないでしょうか。   「Terroir (テロワール)」とは今さら言わずと知れたフランス語の語彙で、これに相当する言葉は日本語にも英語にもないと言われています。ドイツ ...

Member スパークリングワイン ワイン 醸造

2020/6/14

スパークリングワインとベースワイン

夏の暑い日に暑気払いとして飲みたくなるのは白ワインの炭酸割りですが、食前酒としてなら断然、スパークリングワインです。    スパークリングワインとしておそらく世界で最も有名なのはシャンパンとも呼ばれるシャンパーニュですが、世界中には沢山のスパークリングワインが存在しています。  スパークリングワイン、つまり、炭酸ガスを含んだ発泡性のワインの1番の特徴はこの発泡性。冒頭の白ワインの炭酸割りは通常の白ワインを炭酸水で割ることで後付けで発泡性を持たせますが、スパークリングワインでは醸造方法、つまり造り ...

発酵

2020/8/7

もっと発酵を語ろう | 酸素は酵母に必要なのか

注意 この記事では説明の都合上、学術用語としての“発酵”と一般的なアルコール生成手段としての意味での“発酵”が同一文章内に特に断りなく混在して使用されています 以前から何度か発酵については書いていますが、今回はもう少し踏み込んだ発酵と酸素の関係を見ていきたいと思います。   ワインを学んでいるとどうしても酸化という言葉に敏感になりますし、発酵時を含め酸素を極力排除するのが正義!と思ってしまいがちです。実際に我々造り手にも酸素の存在に異常なまでに神経質になる人もいます (筆者もどちらかというとこち ...

栽培

2020/8/7

優良畑はいつまで優良か | ブドウ畑の立地

先日の9月12日に筆者が勤めるワイナリーで2019年シーズン初となるブドウの収穫がありました。ブドウの成長が異常に早く、それに伴い例年よりも1か月近くも収穫が早まった2018年ほどではないものの、2019年もやはり長期平均の視点から見ればかなり早いシーズンの幕開けとなりそうです。   このようなブドウの成熟の早期化の背景には年間平均気温の上昇があります。 地球全体での気候変動が叫ばれて久しいですが、実際にブドウの成熟過程を通して日々その変化を目にしているとその影響の大きさがまさに身をもって実感で ...

Free ワイン

2020/5/1

補糖したワインは太るのか? 補糖とカロリーの関係

先立って「ワイン醸造の暗部?補糖は悪なのか | シャプタリザシオンをめぐって」というワインの補糖に関する記事を公開したところ、   補糖の有無よりも補糖することによるワイン内の糖分の量が気になる、ぶっちゃけ、補糖したワインは太る気がする   という旨のコメントを複数名の方からいただきました。 先日の記事でワインに補糖していることを告げるともれなくお客様からトーンダウンされることを嘆いてみせたのですが、補糖が原因で太るということならそれも納得です。 間接的とはいえ、このワイン太るよ、と言 ...

醸造

2020/8/7

ワイン醸造の暗部?補糖は悪なのか | シャプタリザシオンをめぐって

日本酒における醸造用アルコールの添加、ワインにおける補糖。 これらは随分と敵視されていることが多いように感じます。行ってみれば醸造酒の暗部、アンタッチャブルな領域、という印象でしょうか。   おそらく日本酒にしてもワインにしても、本来は栽培や醸造の結果として得るはずの糖度やアルコールを外部から補填することに対して、その目的および理由の如何を問わず、なんらかの悪印象を受けている結果からきているのだろうと思います。 もしくは一部の国地域において高品質ワインを謳うカテゴリーで補糖が禁止されている点をも ...

栽培

2020/8/7

ブドウの収量制限とはなんなのか | 考え方、方法、そして注意点

ブドウに限らず果樹や野菜の栽培をしていると、ほぼ必ず出くわす言葉があります。 収量制限 この言葉に聞き覚えはないでしょうか?ブドウの場合においては特にグリーンハーベスト(green harvest)、などと言われたりもします。 今回はこの収量制限というものについて解説をしていきます。 収量制限という取り組みは品質の向上を含めた多岐にわたる要素と非常に密接に関連しています。このため、意味をとり間違えてしまっている例も意外に多く見受けられます。 この記事では収量制限というものを少し厳密に規定し、その他の要素と ...

徹底解説

2020/8/7

徹底解説 | オレンジワインの造りかた

前回、「オレンジワインは自然派ワイン? | ワインあるある」と題した記事でオレンジワインの定義や成り立ち、どうしてオレンジワインが自然派ワインと同一視されやすい環境が出来上がってしまったのかといった点について解説を行いました。   今回はより醸造的な側面からこのオレンジワインというものを解説していきたいと思います。   この記事を読んでいただくことで、醸造における基本的な注意点や特徴である色味の根拠とその抽出方法、適正なブドウ品種などについて知っていただくことが出来ます。 醸造家の視て ...

発酵 醸造

2020/8/7

発酵途中の温度管理 - 液温を下げる

ワインの発酵とその間の温度管理はきっても切り離せない、とても重要な関係にあります。 ブドウを搾ったジュースがワインに変化していく発酵過程において、その間の液温が低すぎれば酵母が活動できずに思ったような発酵を得ることは出来ませんし、逆に液温が高すぎると今後は酵母の発酵が活発になりすぎ、ワインの香りを構成する上でとても重要な芳香系の成分が揮発してしまったりします。特に酵母の活動が強くなりすぎ、発酵の状態が暴走してしまうことはワインの醸造面から見て絶対に避けたいため、発酵中の温度は比較的低めに留めることが最近で ...

発酵

2020/8/7

発酵について語ろう

  今までに発酵を実質的に引き起こしている存在である酵母などについてはお話をしてきましたが、発酵それ自体については説明をしたことがなかったので、この機会に改めて発酵というものについて書いてみたいと思います。 関連 ⇒ 酵母ってなんですか? ⇒ 発酵にとってもっとも怖いこと ⇒ 野生酵母の功罪   発酵のメカニズム 上記の関連記事でも書いたとおり、発酵とは糖からアルコールと二酸化炭素を作り出す反応であり、その反応は酵母によって引き起こされます。ワイン造りにおいて酵母が必須、と言われる所以 ...

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