ブリティッシュ・スパークリングワイン | ブドウ栽培北限の国の戦略
ワインの勉強をしているとほぼ確実に耳にするであろう、”ワイン用ブドウ栽培の北限”と呼ばれる地域が最近、従来北限と言われていた国よりもさらに北にシフトしつつあることを以前の記事で書きました。これは主に世界中に影響を及ぼしている気候変動に伴う温暖化が原因となっており、最近における新たな北限はイギリスであったりスウェーデンであったりしています。 一方でこれら、新たなワイン用ブドウ栽培における北限の国々におけるブドウの栽培は楽なものではありません。ブドウを栽培できることと、ワインとして満足できる品質を確保できるこ …
[速報] ブドウの収穫が開始 | 2020年ハーヴェストの幕開け
Foto: DWI 熱波の影響で30℃後半の気温が続く暑いドイツですが、本日、さらにホットなニュースが駆け抜けました。 DWI(Deutsches Weininstitut / Wines of Germany) によると、本日8月10日にプファルツのヴァイゼンハイム (Weisenheim) という町で今年最初のブドウの収穫が行われたというのです。 [circlecard] Erste Trauben für Federweißen gelesen 2019年の最初の収穫はRheinhessen (ライ …
泡が抜けてもスパークリングワインが美味しい理由 | ワインの小噺
フランスのシャンパーニュ、ドイツのゼクト、スペインのカヴァ。世の中にはたくさんの美味しいスパークリングワインがあります。華やかな印象があり気分を盛り上げてくれるスパークリングワインはお祝いやパーティーには欠かせない存在です。 スパークリングワインの一番の特徴はなんといってもその泡。フルートグラスのなかで立ち昇る泡は見た目にも美しいものですが、口に含んだ時の爽快感もスパークリングワインの醍醐味です。 https://nagiswine.com/bubble-01/ ところでこの泡、抜けてしまった後でもそのス …
スパークリングワインのいろいろ
スパークリングワインといえば、シャンパンがその作り方である瓶内二次発酵という言葉と共にとても有名です。しかし、この瓶内二次発酵という作り方、実はいくつかのヴァリエーションがあることはご存知でしょうか?また、そもそもこの瓶内二次発酵という方法以外にも作り方があること、ご存知でしたか? スパークリングワインってなんだろう? 今日はスパークリングワインの作り方に注目したいと思います。 作り方に行く前に、簡単にスパークリングワインというものについて確認します。 スパークリングワインとは、発泡性ワインともいう通り、 …
オレンジワインは自然派ワイン? | ワインあるある
オレンジワイン、という名前を聞いたことがある人は今やもう多いのではないでしょうか? このオレンジワインという単語が聞かれはじめてそれなりの時間が経ちました。そういった流れの中で同じようによく聞くのが、オレンジワインは自然派ワイン、というものです。 実際にこの記事を読んでくださっている方の中にもオレンジワインは自然派ワインの一種だと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? これは実は大いなる誤解です。 オレンジワインは厳密に言えば自然派ワインではありません。 ただここがややこしいところで、ものによっ …
ドイツワインを難しくする? VDPとその等級 | もっと優しくドイツワイン
前回、前々回と2度にわたってドイツワインの分かりにくいカテゴリーや等級と味の関係について解説を行ってきました。 これまでの記事を読んでくださった方は何となくでもドイツワインのボトルに張られたラベル (エチケット) を見てもその内容が理解できるようになってきて、いざドイツワインを買ってみようとしても悩まずに済むようになってきているのではないでしょうか? しかしここでそんな皆さんに心苦しいお知らせがあります。 ドイツワインというやつは、実はもう少し分かりにくいやつなのです。 分かりにくいドイツワインを優しく解 …
早すぎる程に早いブドウの発芽
2日ほど前、FB上のポストをみて驚きました。まだ3月も半ばだというのに、もうブドウの木に発芽が確認された、というのです。 これは発芽が大幅に早かった去年と比較してもさらに1ヶ月ちかくも早い発芽になります。1981年から2010年の長期観測による発芽時期の平均が4月末であることからみると実に1ヶ月半も早い発芽になります。今年の冬は非常に暖かかったのが原因なのは間違いありません。 早い発芽がもたらすもの さて、この発芽の時期というものはいろいろと大きな意味を持ちます。 ワイナリーは通常、長年の経験に基づいて一 …
優良畑はいつまで優良か | ブドウ畑の立地
先日の9月12日に筆者が勤めるワイナリーで2019年シーズン初となるブドウの収穫がありました。ブドウの成長が異常に早く、それに伴い例年よりも1か月近くも収穫が早まった2018年ほどではないものの、2019年もやはり長期平均の視点から見ればかなり早いシーズンの幕開けとなりそうです。 このようなブドウの成熟の早期化の背景には年間平均気温の上昇があります。 地球全体での気候変動が叫ばれて久しいですが、実際にブドウの成熟過程を通して日々その変化を目にしているとその影響の大きさがまさに身をもって実感できます。 そし …
クローン、、、何かに似ていませんか?
ワイン用のブドウの話をしていると、それなりの頻度で耳にするのが”クローン”という言葉。個人的には理解するのに少々手間取ったものだったのですが、皆さんはどうでしょうか? クローンといえば羊のドリー すでに古すぎる話題の振り方、と言われてしまうかもしれませんが、筆者にとってクローンというと未だに羊のドリーという単語が真っ先に頭に浮かびます。人によってはすでにそもそも知らない単語と化しているかもしれませんし、風化してしまって記憶に残っていないかもしれませんが、1997年(すでに20年以上前!)に発表された、世界 …
ワイン造りに関わる数字の数々
ブドウ畑を見ると、極めて整然とブドウの樹が植えられ、ある一定の間隔でそれらが管理されていることはすぐに分かります。しかし、では実際にブドウ畑を管理する上で必要となる数字、と言われて、いったいどのくらい思いつくでしょうか? ブドウ畑を支配する数字の区分 畑を作る際に考えなければいけない数字は、大まかに2つの視点に区分できると考えています。 1つ目は、ブドウを作るための視点からくる数字。年間平均気温や年間降雨量とそれらの推移、日照時間、土壌に関する各種の数値などがここに当たります。 これに対して2つ目は、作業 …
フィロキセラとの戦いは困難さを増すのか?
以前、ブドウの天敵としてフィロキセラという昆虫がいることを紹介しました。 フィロキセラ対策の一番の方法は台木を使うことなのですが、この一方で一部の薬剤もこの害虫に対して効果があるとして使用されていました。それがネオニコチノイドといわれる系統の薬剤です。 薬剤を使う意味 台木があるのだから薬剤など不要ではないか、そんな声も聞こえてきそうですが、その考え方は残念ながら楽観的に過ぎます。 確かに台木は今のところは有効な手段として利用されていますし、実際にこれによってフィロキセラの被害の拡大は抑えられています。し …
ブドウを凍らせる醸造手法
果物は新鮮さが命。ワインを造るにしてもそれは一緒。だからこそ、収穫したブドウは1分でも1秒でも早くワインにするための加工をするべき。 ワイン造りにはこんなイメージを持っている方も少なくないのではないでしょうか。今回取り上げるテーマはそんなイメージの180度逆をいくお話です。新鮮なブドウを敢えて凍らせる。今回はそんな醸造手法について見ていきます。 鮮度を維持するためではない凍結処理 果物や野菜を新鮮なうちに凍らせる、という考え方は日本で生活していればそれほど違和感を持たないのではないでしょうか。冷凍技術に優 …
ワイン造りと清澄 | デブルバージュの意味と方法
ワインの勉強を始めると普段の生活ではあまり耳慣れない言葉に出会うことがあります。その1つが「清澄」ではないでしょうか。 清澄という単語を辞書で調べてみると、「澄みきっていて清らかなこと。また、そのさま」(デジタル大辞泉より引用) と出てきます。ワイン造りの現場でこの言葉を使う時には主に、濁った状態の果汁やワインを何らかの方法で濁りのない状態、もしくは濁りの少ない状態にすることを意味しています。清澄剤とはこの清澄作業の際に補助剤として果汁もしくはワイン中に添加するもののことです。ちなみに濾過もこの清澄作業の …
発酵について語ろう
今までに発酵を実質的に引き起こしている存在である酵母などについてはお話をしてきましたが、発酵それ自体については説明をしたことがなかったので、この機会に改めて発酵というものについて書いてみたいと思います。 発酵のメカニズム 上記の関連記事でも書いたとおり、発酵とは糖からアルコールと二酸化炭素を作り出す反応であり、その反応は酵母によって引き起こされます。ワイン造りにおいて酵母が必須、と言われる所以はここにあります。 どれだけ品質のいいブドウを造ろうと、醸造過程において酵母が介在しなければワインは絶対に造ること …
ドイツにおける赤ワインと白ワインの混合
Twitter上でPostした、ドイツ国内で赤ワインと白ワインを混ぜてロゼが造れるってお話は間違いですよ、というPostが意外に反応が多かったので、念のため一次情報と合わせて記載しておきます。 あぁ、分かったロゼではないケースの話か…ロゼとして売ってはいけないものはワインとしても”ロゼ”ではないので、これをロゼの製造方式として考えてはダメなやつですね誰が広めたのか知りませんが、完全に解説ミスだと思われます”ロゼ”は赤と白の混合は認められていませんご注意ください— Nagi@ドイツでワイン醸造家 (@G …
Federweißer(フェーダーヴァイサー)ってなんだろう?
すでに一昨日、8月6日のことですが、ラインヘッセンでフェーダーヴァイサー用のブドウの収穫が始まった、というニュースが出ました。 ブドウの品種はソラリス。果汁糖度は90エクスレだったそうです。ちなみに90エクスレ、という表現は日本では馴染みが薄いかもしれませんが、おおよそで言えば20Brix強というくらいの糖度ですので、相当甘くなっていたことになります。 ソラリスという品種は早熟の品種として知られていますが、それでもこの時期にこれほど糖度が上がることは通常無いことです。 まだ8月上旬といっていいこの時期にブ …
発酵途中の温度管理 | 液温を下げる
白ワインの発酵は低温でする。 こんな話を聞いたことがある方、多いのではないでしょうか。ではなぜ白ワインは発酵を低温でするのでしょうか。赤ワインでは温度を下げなくてもいいのでしょうか。おそらくこうした疑問は多くの方が一度は持ったことがあると思います。 ワイン造りにおける温度管理の理由や影響はいろいろな要素と密接に関わり合っていて複雑です。温度を上げたり下げたりすると同時発生的にあっちにもこっちにも影響が出ます。そうした影響の内容が、白ワインでは醸造過程で温度を下げることが多いのに赤ワインではあまりやらない理 …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#8 | ブドウの発酵前処理
https://youtu.be/oyUoBADN1s0 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#23 | 徹底解説 ワインと糖
https://www.youtube.com/watch?v=4Vh-uAzcqQE 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#12 | ワインの「熟成」の真実
https://youtu.be/qf4EbX5JysQ 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#1 | いいワインとはなにか
https://youtu.be/Tybv0uQkHAE 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#19 | ワインの色と発酵の条件
https://www.youtube.com/watch?v=zyZrKqCUdG0 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#16 | 甘口ワイン Deep解説
https://www.youtube.com/watch?v=N6K5gBKPHHA 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …




































