ワインは畑ごとに味が違う、は本当か?
ワインの味を話すときによく、「ワインは畑ごとに味が違う」ということを聞いたりしないでしょうか? これ、実はものすごく当然のことです。 というか、この言説に納得している人、誤魔化されています。いろいろと。 え、誤魔化されてる?なにに?? と思った方、ぜひこの記事を読み進めてください。きっとこれからは素直に「畑ごとの」ワインの味を見ることが出来なくなると思います。 何が違って何が同じなのか さて、造り手や売り手、その他のワイン関係者に誤魔化されないようになるためにはまず最初に一つの問いかけに答えてもらう必要が …
ワインとアレルギー
ワインには意外と多くのアレルゲンが含まれている可能性があることをご存知でしょうか。 頭痛の原因となる可能性のあるアセトアルデヒドや生体アミンはワインの種類やその醸造方法を問わず、どのようなワインにでも含まれている可能性があります。一方で、一部の条件に当てはまるワインにのみ含まれる可能性があるのが、カゼインや卵白です。 ワインといえばブドウだけから造られているので、アルコール以外にアレルギーの心配はないと思われがちです。 ところが事実はこのような認識からは少し離れたところにあります。この記事ではまだ一般的に …
ブドウの収穫が開始 | 2021年ハーヴェストの幕開け
ここ数年間の夏と比較すると冷夏と表現できるほどに涼しい日の続くドイツですが、この気候の違いを如実にあらわすように昨年から遅れることおよそ2週間、ついに2021年最初の収穫の報告が入りました。 DWI(Deutsches Weininstitut / Wines of Germany) によると、8月23日にラインヘッセンのリェルツヴァイラー (Lörzweiler) という町で今年最初のブドウの収穫が行われたそうです。また同日中にPfalzでも最初の収穫が行われたとDWIのプレスリリースには記載されていま …
US市場を見通す一つの手段 | TERRY THEISE’S GERMANY VINTAGE REPORT
ワインのマーケットは世界中に存在しています。 その数ある市場の中でも特に存在感が大きいのが英国で、世界中のワインメーカーがこの市場における自身のワインの評価に注目しています。 この一方で、特にドイツワインにとって無視できない市場がアメリカ市場です。ドイツワインの輸出に関する統計を見ると、米国市場は2位以下に金額ベースで倍以上の差をつけての断トツのトップです。 現にアメリカ向けの出荷が多い小規模のワイナリーではその生産のほとんどをこの市場向けが占めており、造ると同時に売り切ってしまう、などという例も決して少 …
ドイツワイン ベスト50
今回、falstaffというドイツ国内の雑誌上でドイツワイン ベスト50というランキングが発表されました。この雑誌が発表したドイツワイン ベスト50の上位10位は下記のようなものでした。 ざっと見ても納得のビッグネームが並ぶ結果になっているのですが、それ以上に気になるのは上位10位すべてがリースリングであり、実に7点がアウスレーゼもしくはトロッケンベーレンアウスレーゼと極甘口のワインになっていることです。 人気のトレンドは辛口に ここだけを見ると、やっぱりドイツワインは甘口なのね、と思ってしま …
[速報] ブドウの収穫が開始 | 2020年ハーヴェストの幕開け
Foto: DWI 熱波の影響で30℃後半の気温が続く暑いドイツですが、本日、さらにホットなニュースが駆け抜けました。 DWI(Deutsches Weininstitut / Wines of Germany) によると、本日8月10日にプファルツのヴァイゼンハイム (Weisenheim) という町で今年最初のブドウの収穫が行われたというのです。 [circlecard] Erste Trauben für Federweißen gelesen 2019年の最初の収穫はRheinhessen (ライ …
気温の上昇に直面するブドウ栽培|温暖化の本当の意味を知る
気候変動。地球の温暖化。そんな話題に触れる機会が増えました。最近ではあまりに日常化しすぎてかえって耳にする機会が減ってきたような印象を受けるほどです。しかしそうした日常の変化は確かに影響を大きくしてきています。 太古の昔、地球上に栄えていた恐竜が絶滅した原因は気温の大幅な変化であった可能性がある。そんな事例を引くまでもなく、気温の変化というものはその環境に存在するすべての動植物に影響を与えます。それはもちろん、ワイン用ブドウの栽培現場においても例外ではありません。 ワイン用のブドウは世界各地で栽培されてお …
台木ってなんだ?
先日、クローンに関する記事を書きましたが(関連記事: クローン、、、何かに似ていませんか?)、このクローンという単語と同じくらいブドウ畑の中でよく聞く単語が台木です。今日はこの台木というものに焦点を当ててみたいと思います。 台木とは そもそも台木とは何でしょうか? これは読んで字の如く、台となる木のことです。これだけだとなんの説明にもなっていないですね。しかしその一方で、この言葉が台木の全てでもあるのです。 ブドウはクローンのお話しの際に書いたように、挿し木によって増やすことの出来る植物です。挿 …
ワイン用ブドウの栽培 | クローンを知る
ワインの勉強をしていると「ブドウのクローン」という言葉に遭遇することがあります。 クローン。 最近ではワイン以外の分野で耳にする機会も増えてきた単語ですが、まだまだ一般に広く認識されているようなものではありません。しかもワインの分野では醸造面よりも栽培面での意味が大きく、テイスティングの場で注目されることはあまりありません。 クローンがなんなのか、何となくはわかっていても理解しきれていない場合も多いのではないかと思います。一方でこだわる人はこだわり抜くのがこのクローンでもあります。 この記事ではブドウのク …
剪定時期をめぐる議論。ブドウの枝はいつ切るべきなのか
ワイナリーの仕事といえばワインを造る醸造がメインの仕事のようにも見えますが、ワインの醸造を中心に行っている期間は長くても3ヶ月ほど。この期間に多くの作業と責任が集約されますのでとても濃密な期間ではありますが、時間的にはそれほど多くの割合を占めているわけではありません。 一方でブドウ畑での仕事はほぼ一年間を通して休みなく続きます。そうした畑での作業でも特に多くの労働量を占めるのが、剪定です。 今回の記事では実務的にも精神的も、そして経済的にもかかる負担が増加してきている剪定についてみていきます。 ブドウの枝 …
ワインが造れなくなる日
2018年という年は少なくとも欧州におけるワイン業界では極めて良好な、歴史的な大豊作のヴィンテージになったと振り返られています。 確かに2018年は欧州としては考えられないほど暑く乾燥した夏が驚くほど長く続いた年でした。このためブドウは例年以上に健康的な状態のままに熟成期を迎え、そのままに高い糖度を持つに至りました。この傾向はかつてはワイン用ブドウ栽培の北限と言われたほどに気温が低く、ブドウの熟度が上がりにくいとされていたドイツでも同様でした。 収穫が終わった今になって振り返ってみれば、2018年という年 …
暑すぎた夏の代償
ドイツの今年の夏が暑かったこと、そのせいでブドウの成長が例年にないほど早く進んだことはこれまでの記事でも折に触れて書いてきました。その結果として、実際に今年の収穫はドイツ各地で未だかつてないほど早く始まることとなり、筆者の勤めるワイナリーでもすでに収穫が開始されています。 よく夏が暑くてブドウの成長が早くなるのは悪いことなのか、と聞かれるのですが、これは簡単に答えるのが難しい質問です。 暑くなるとワインは力強くなる この質問の答えの一つが、ポルトガルやスペイン、イタリアといった南欧の、そのなかでも暑い地域 …
カビネットって甘いんですよね?
ドイツワインでカビネットやシュペートレーゼと聞くと、ほぼ自動的に甘いワインのこと、と思ってしまう方はワインの勉強をしている方でも多いようです。ワインの説明をしていると、たびたび聞かれます。でもこれ、半分正解ですが、半分は残念ながら間違いなのです。 甘いワインがカビネットやシュペートレーゼであることが多いのは事実ですが、カビネットやシュペートレーゼが必ずしも甘いわけではありません。 、、、ややこしいですね。このややこしさの正体を知るためには、ドイツにおけるワインの等級の格付け制度と発酵の基本を知る必要があり …
発酵途中の温度管理 | 液温を上げるタイミングとその温度
ワインの醸造を行っていく場合に、ブドウを絞ったジュースや発酵後もしくは発酵中のワインの温度を意図的に上げたり下げたりすることがあります。 ジュースやワインの温度を下げるケースに関しては、「発酵途中の温度管理 – 液温を下げる」という記事でまとめました。 今回はこのケースとは逆のケース、温度を上げる場合についてそのタイミングと設定する温度について解説します。 発酵前に液温を上げる手法はもちろん白ワインの醸造においても意味を持つものですが、特に赤ワインの醸造において大きな意味を持ちます。中でもブドウの健康状態 …
ワインにフェノールとタンニンを増やす是非 | 延長マセラシオン
ワインを造る時に使われる醸造技術の1つにマセラシオン (Maceration, マセレーションとも) があります。日本では「醸し」とも呼ばれる技術で、果汁やワインにブドウの皮や種を数時間から数日、長ければ数か月にわたって漬け込んでおく手法を指しています。 「スキンコンタクト」や「果皮浸漬」と呼ばれる手法も基本的にはこのマセラシオンの別名です。 いろいろな呼ばれ方をするマセラシオンですが、その目的は大雑把にいえば「抽出」です。ブドウの皮や種子からその中に含まれているいろいろな成分を果汁やワインの中に引き出す …
ワインの味と酸の関係 | ワインを丸くする2つの方法
ワインにとって欠かすことのできない、とても大事な要素の1つが酸です。 国や地域、ブドウの品種を問わず、美味しいワインには必ずと言っていいほどそれなりの量の酸が含まれています。逆に酸がたりないワインではそれがどんなに有名な産地のワインであったとしても高い評価を得ることは難しくなります。ワインの味の中心は糖分と酸とアルコールのバランスで形作られているといえます。 またワイン含まれる酸の量はワインの熟成に対しても少なくない影響を与えます。このため、いいワインであればあるほどそこに含まれている酸の量が重要になるの …
ワインと伝統と容器の関係 | クヴェヴリやボックスボイテルの意味を考える
伝統的にワイン造りの現場で使われ続けている容器。冷静に考えてみるとなぜ使っているのか分からない、というケースもあるのではないでしょうか。 なぜクヴェヴリを使うのか。ボックスボイテルの何が普通のボトルと比較して優れているのか。こうした問いに即答できるでしょうか。 この問いはとても多角的なもので、一面からだけ判断することにどれほどの意味があるのかは疑問です。ですが、ワイン造りの現場でこうした容器を使うかどうかを判断するためには、少なくとも醸造の面からその意味を考えておくことには意味があります。 今回はこうした …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#14 | スパークリングワインの真実
https://www.youtube.com/watch?v=vpIPCHWLtME 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#3 | ワインと栽培
https://youtu.be/S_zzTaGs4B4 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#11 | ワインの「容れ物」徹底解説!
https://youtu.be/7LK4jS0kSRk 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#37 | ワインの多様性を語ろう – そのワイン、本当に「ワイン」ですか?
聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) X: https://x.com/hima_wineサイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) X: https://x.com/Gensyoサイト: Nagi wines Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”Nagiさんと、ワインついてかんがえる。 …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#18 | ワインの栓
https://www.youtube.com/watch?v=n3zMZ20Y9eI 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#26 | アイスワイン
https://www.youtube.com/watch?v=W10iU7sxgR0 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …




































