泡が抜けてもスパークリングワインが美味しい理由 | ワインの小噺
フランスのシャンパーニュ、ドイツのゼクト、スペインのカヴァ。世の中にはたくさんの美味しいスパークリングワインがあります。華やかな印象があり気分を盛り上げてくれるスパークリングワインはお祝いやパーティーには欠かせない存在です。 スパークリングワインの一番の特徴はなんといってもその泡。フルートグラスのなかで立ち昇る泡は見た目にも美しいものですが、口に含んだ時の爽快感もスパークリングワインの醍醐味です。 https://nagiswine.com/bubble-01/ ところでこの泡、抜けてしまった後でもそのス …
ナチュラルワインは甘くないんじゃなかったんですか? 其の壱
先日書いた二酸化硫黄を添加しないワインの作り方の記事について、大変ありがたいことにご質問をいただきましたので、今回はそのご質問にお答えする形でもう少し具体的に二酸化硫黄無添加ワインの作り方についてみていきたいと思います。 このテーマについては内容が長くなりますので、2度に分けて記事にします。第1回目の今回は、ナチュラルワインとはどんなものであるのかについてみていきます。 二酸化硫黄無添加ワインの作り方に関する記事はこちら ⇒ 二酸化硫黄無添加ワインの作り方 ナチュラルワインってなんだろう? 今回いただいた …
グリューワインの知られざるあれこれ
前回はグリューワインの歴史や作り方を見てきました。 ほっとするような温かさと、ちょっとピリッとするスパイスの風味を感じつつもほのかな甘さで思わず一息ついているとふと疑問に思うことがいくつかあります。グリューワインのアルコール度数ってどれくらいなのか、いつ飲むものなのか、そもそもグリューワインってワインなのか?今回はこんな疑問の数々に焦点を当てていきたいと思います。 グリューワインは”ワイン”なのか? グリューワインはワインをベースにしてはいますが、複数の香辛料や砂糖、もくしはハチミツによって味を整えられた …
徹底解説 ワインと木樽 | 樽熟成の主役 オーク樽の基礎
ワイン、特に赤ワインに関してよく聞く言葉があります。 新樽比率、フレンチオーク、バッリクでの樽熟成。これらはすべて、ワインの醸造時に使われる木製の樽に関係したものです。 ワインと樽は歴史的にも長い関係を持ってきました。各地で様々な大きさと形の樽が作られ、今でも変わらず使われています。 バリック (Barrique) といえば赤ワイン醸造で使用する代表的なオーク樽ですが、ボルドーでは225L、ブルゴーニュでは228L、コニャックでは300Lとそれぞれサイズが違い、形状も微妙に異なっています。バリックよりも大 …
ワインの評価方法
このBlogでも時々、ワインに関するランキングや評定結果についての記事を書いています。これらの記事は注目度が比較的高いようで、読んでくださっている方も多くなる傾向があります。 そんな関心の高いワインの評価に関するお話ですが、実際にその内容についてお話をしていると、結果はご存知でもその評価がどのような審査方法を経て付いたものなのかはご存知でない方が多いように感じます。しかし、実際の評価方法を知っておくことはその結果を見ていく上で実は重要です。 今回は先日発表された、Decanter誌の”Decanter W …
ドイツワインランキング | 年間優秀ワイナリーを探す
年の瀬が近づくと活発になるのが、各種ワインガイド等によるワインおよびワイナリーのランキングの発表です。 ワインを点数評価することについては賛否両論ありますが、それでも世の中に星の数ほどあるワインの中から自分の気に入りそうなワインを選ぶ際にはやはり役に立つもの。参考にしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 一方で悩ましいのが、評価媒体の多さです。 それぞれの媒体がそれぞれ独自の基準に基づいて発表している評価・ランキングですので、その内容は一部では共通していながらも、一部では大きく異なっていることが珍 …
ビオディナミ基礎講座|3つの質問から知るビオディナミ
ビオディナミもしくはバイオダイナミック(Biodynamic)という単語が近年、急速に市民権を持つようになりました。特にワインの関連では世界的に高い評価を得ている生産者がこの手法を取り入れているケースが多く、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 一方でビオディナミに関してはその特徴からか多くの偏った情報が存在しています。そうしたなかには正確性を欠くものもあります。そこで今回はビオディナミとはなんなのか、その基礎を3つの質問をもとに解説していきます。 ビオディナミとはワイン造りの方法の1つ? 試 …
台木ってなんだ?
先日、クローンに関する記事を書きましたが(関連記事: クローン、、、何かに似ていませんか?)、このクローンという単語と同じくらいブドウ畑の中でよく聞く単語が台木です。今日はこの台木というものに焦点を当ててみたいと思います。 台木とは そもそも台木とは何でしょうか? これは読んで字の如く、台となる木のことです。これだけだとなんの説明にもなっていないですね。しかしその一方で、この言葉が台木の全てでもあるのです。 ブドウはクローンのお話しの際に書いたように、挿し木によって増やすことの出来る植物です。挿 …
ぶどうの日焼け
ブドウも人と同じように日焼けすることはご存知でしょうか? 除葉について書いた記事(「除葉をどこまでやるか?」)でも簡単に触れていましたが、ブドウの果実にあまりに強い陽が当たるとブドウも日焼けをしてしまいます。日焼けくらい、と思われるかもしれませんが、日焼けをした果実が混ざってしまうとワインに焦げたようなニュアンスが入ってしまうため、特に繊細な香りの白ワインなどでは避けるべきことと認識されています。 日焼けとはどのような状況か? 人の肌が日に焼けたとき、色の濃さに段階が出るように、ブドウの実にとってもある程 …
気温の上昇に直面するブドウ栽培|温暖化の本当の意味を知る
気候変動。地球の温暖化。そんな話題に触れる機会が増えました。最近ではあまりに日常化しすぎてかえって耳にする機会が減ってきたような印象を受けるほどです。しかしそうした日常の変化は確かに影響を大きくしてきています。 太古の昔、地球上に栄えていた恐竜が絶滅した原因は気温の大幅な変化であった可能性がある。そんな事例を引くまでもなく、気温の変化というものはその環境に存在するすべての動植物に影響を与えます。それはもちろん、ワイン用ブドウの栽培現場においても例外ではありません。 ワイン用のブドウは世界各地で栽培されてお …
植物の未来の姿を知る実験 | FACE
FACE、と呼ばれる実験をご存知でしょうか。 おそらく多くの方は知らないと思います。ですが、それも当然です。この実験、植物の成長や環境から受ける影響を調べる人たちからするともう10年以上にわたって活用されてきたものですが、一般の人が目にしたり耳にしたりすることはまずないものだからです。 FACEとはFree Air Carbon dioxide Enrichmentの略で、大気中の二酸化炭素濃度を人為的に引き上げ、その環境下で植物がどのように反応をするのかを観察する大型実証実験を指しています。 なぜこの実 …
ワイン造りを取り巻く環境 | 果たして変わらないものはあるのか
同じ畑で収穫された同じ品種のブドウを使って造った収穫年違いのワインを飲み比べてみるテイスティングの方法を、「垂直試飲」といいます。この垂直試飲の目的は2つです。 1つは新しい年のワインと古い年のワインとを比較して、その畑のブドウから造られたワインの熟成の仕方や癖を知ること。そしてもう1つが、各年の気候の違いなどがブドウに与えた影響と、その結果としてワインにどのような違いが出たのかを知ることです。 私はワインを造っている仕事柄、この垂直試飲を比較的よく行います。そうした中で、最近、自分はこの垂直試飲を通して …
スパークリングワインとベースワイン
夏の暑い日に暑気払いとして飲みたくなるのは白ワインの炭酸割りですが、食前酒としてなら断然、スパークリングワインです。 スパークリングワインとしておそらく世界で最も有名なのはシャンパンとも呼ばれるシャンパーニュですが、世界中には沢山のスパークリングワインが存在しています。 スパークリングワイン、つまり、炭酸ガスを含んだ発泡性のワインの1番の特徴はこの発泡性。冒頭の白ワインの炭酸割りは通常の白ワインを炭酸水で割ることで後付けで発泡性を持たせますが、スパークリングワインでは醸造方法、つま …
非サッカロミセス系酵母の基礎と応用:ワイン醸造における新たな可能性
ワイン醸造における微生物の役割は、その歴史とともに深く研究されてきました。アルコール発酵の主役として長らく注目されてきたSaccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セレビシエ)は、その安定した発酵能力と高いエタノール耐性により、現代のワイン醸造において不可欠な存在と位置づけられています。 https://nagiswine.com/yeast-01/ しかし近年、S. cerevisiae以外の酵母群、すなわち非サッカロミセス系酵母(Non-Saccharomyces yeasts) …
デザートワインは赤くない?
ワインの好き嫌いは人によりけりですが、デザートワインの持つ深い甘味を嫌う人はあまり多くはないのではないでしょうか。 デュケムとまでは言わなくても、良い年のリースリングのトロッケンベーレンアウスレーゼを思い浮かべると思わず笑顔になってしまいます。 ところで一口にデザートワインと言ってもその種類にはいくつかあります。それぞれの種類によって造り方が違っており、それにともなって味や香りも全く変わってきます。タイプが異なるワインを比べてみると、これを同じデザートワインと括っていいの?、と言いたくなるほどの違いがある …
ワイン造りの新常識! 酵素を知るための一問一答
ワイン造りの現場で、酵素が注目を集めています。 酵素はヒトの生体活動から日々の生活にまで広く利用されています。消化酵素や酵素剤という単語を日常生活の中で耳にしたことのある方も多いと思います。さらに酵素は洗濯洗剤や鉱物の掘削にまで利用されています。まさになくなると生活が成り立たなくなる存在。それが酵素です。 そんな酵素がワイン造りの現場でどう利用されているのか。一問一答形式で解説していきます。 酵素は結局なんなのか そもそも酵素とはなんなのか。成分的な意味での答えは、ほとんどの場合はタンパク質、です。酵素は …
鉄の味はどこからくるのか | ミネラルの一端に迫る
先日、とあるワイナリーさんで試飲をさせていただいた時のことです。 日本は山梨の塩山。その一角に居を構えていらっしゃるそのワイナリーさんの持つラインナップのうちの数点を試飲させていただいたのですが、その時に強く感じたのが、鉄の味。 造り手の方に聞いてみると、その味を感じたワインに使われているブドウ畑は元々の鉄鉱山の近くにあるということを教えていただきました。近くを流れる川底の土が明確な赤色をしているほど鉄分を含有しているそうです。 こうなるとついつい考えてしまうのが、ブドウの樹の根が土中の鉄分を吸い上げ、そ …
ワイン醸造の暗部?補糖は悪なのか | シャプタリザシオンをめぐって
日本酒における醸造用アルコールの添加、ワインにおける補糖。 これらは随分と敵視されていることが多いように感じます。行ってみれば醸造酒の暗部、アンタッチャブルな領域、という印象でしょうか。 おそらく日本酒にしてもワインにしても、本来は栽培や醸造の結果として得るはずの糖度やアルコールを外部から補填することに対して、その目的および理由の如何を問わず、なんらかの悪印象を受けている結果からきているのだろうと思います。 もしくは一部の国地域において高品質ワインを謳うカテゴリーで補糖が禁止されている点をもって、補糖する …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#5 | 気候変動とワインの未来
https://youtu.be/zmiYlbO4pb4 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#29 | ワインが開くって、なに?
https://www.youtube.com/watch?v=StnuV_Cv-T0 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#34 | 乳酸菌
聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) X: https://x.com/hima_wineサイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) X: https://x.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”Nagiさんと、ワインついてかんがえる。”。 第34回のテーマは乳酸菌。 ワイン醸造にとって乳酸菌といえば、M …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#33 | ワインとアルコールの意外な関係。アルコールの影響の範囲を考える。
聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”Nagiさんと、ワインついてかんがえる。”。 第33回のテー …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#28 | 未来のワインの話をしよう。
https://www.youtube.com/watch?v=643ux6CPr4w 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについ …
Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#2 | ワインと土壌
https://youtu.be/TR6KBoMKLv8 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、”N …




































