栽培

植物の未来の姿を知る実験 | FACE

2022/1/27

FACE、と呼ばれる実験をご存知でしょうか。 おそらく多くの方は知らないと思います。ですが、それも当然です。この実験、植物の成長や環境から受ける影響を調べる人たちからするともう10年以上にわたって活用されてきたものですが、一般の人が目にしたり耳にしたりすることはまずないものだからです。 FACEとはFree Air Carbon dioxide Enrichmentの略で、大気中の二酸化炭素濃度を人為的に引き上げ、その環境下で植物がどのように反応をするのかを観察する大型実証実験を指しています。 なぜこの実 ...

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ワイン 不快臭

熟成香か欠陥臭か アセトアルデヒドを知る | 醸造と熟成がもたらす香りの要素

2022/1/16

アセトアルデヒド、という言葉を聞いたことはあるでしょうか。エタナール (ethanal) とも呼ばれる物質です。 アルコール (エタノール: ethanol) の最初の代謝物で、お酒を飲むと体内でアルコールが分解されていく過程で生成されてもいます。 二日酔いを避けるために。アルコールの分解を知ろう! 体内でエタノールがアセトアルデヒドに分解される際にはアルコール脱水素酵素 (ADH) と呼ばれる酵素が働きます。この一方で、アセトアルデヒドはアルコールが酸化することでも作られます。さらにメイラード反応の副反 ...

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ワイン 栽培

ワイン用ブドウの栽培 | クローンを知る

2022/1/8

ワインの勉強をしていると「ブドウのクローン」という言葉に遭遇することがあります。 クローン。 最近ではワイン以外の分野で耳にする機会も増えてきた単語ですが、まだまだ一般に広く認識されているようなものではありません。しかもワインの分野では醸造面よりも栽培面での意味が大きく、テイスティングの場で注目されることはあまりありません。 クローンがなんなのか、何となくはわかっていても理解しきれていない場合も多いのではないかと思います。一方でこだわる人はこだわり抜くのがこのクローンでもあります。 この記事ではブドウのク ...

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醸造

除梗がワインにもたらす影響

2021/12/26

1年かけて育て上げ、収穫したブドウが醸造所に届いたときに最初に醸造家が頭を悩ますのが、そのブドウをどうやってワインに仕上げていくのか、です。 この「どうやって」にはいろいろな意味が含まれています。 そんな中の1つが、「どうやって搾るか」です。 実はこの問いかけにもさらに多くの内容が含まれているのですが、今回考えるのはそうした中でも最初の方に位置する質問である、「除梗をするのか、しないのか」です。 除梗の意味と目的 除梗とは読んで字のごとく、梗を取り除くことをいいます。ブドウはたくさんの粒が緑色をした茎のよ ...

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不快臭 品質管理

マロラクティック発酵とワインの欠陥臭 | MLFの両面性

2021/12/20

ワインの酸を減らしたり、独特な香りやニュアンスを持たせるために積極的に活用されるマロラクティック発酵 (Malolactic fermentation: MLF)。ワイン造りにおける微生物を利用した醸造手法です。 化学的な手段に頼らない、より自然的な手法である点も好まれる理由の1つです。 ワインと酸と乳酸菌 | MLFを知る ワインの味と酸の関係 | ワインを丸くする2つの方法 MLFで利用されるのは一部の乳酸菌です。乳酸菌といえば味噌、醤油、漬物といった日本人になじみの深い発酵食品に利用されていたり、ヨ ...

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醸造

ワインと酸と乳酸菌 | MLFを知る

2021/12/18

ワインにとって酸は欠かせない要素です。 ただ、酸は多すぎても少なすぎてもダメ。全体とのバランスがとても大事です。 ワインには複数の酸が含まれていますが、ワイン造りの視点から見て特に重要なのは酒石酸とリンゴ酸です。この2つの酸はワインに含まれている酸の中でも特に量が多く、ワインの持つ酸味にも強く影響を与えています。 ワインと酸 | ワインの有機酸を考える3つの視点 ワイン造りの過程で味を調整するために酸味のバランスを取ろうとするとき、多くの場合はワインに含まれている酸の量を減らします。 ワインの味と酸の関係 ...

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醸造

ワインの味と酸の関係 | ワインを丸くする2つの方法

2021/12/11

ワインにとって欠かすことのできない、とても大事な要素の1つが酸です。 国や地域、ブドウの品種を問わず、美味しいワインには必ずと言っていいほどそれなりの量の酸が含まれています。逆に酸がたりないワインではそれがどんなに有名な産地のワインであったとしても高い評価を得ることは難しくなります。ワインの味の中心は糖分と酸とアルコールのバランスで形作られているといえます。 またワイン含まれる酸の量はワインの熟成に対しても少なくない影響を与えます。このため、いいワインであればあるほどそこに含まれている酸の量が重要になるの ...

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ワイン 醸造

ワインと樽と抽出物 | フェノールと樽香

2021/11/15

「樽香」 日常生活では聞きなれない単語ですが、ワインをお好きな方にはとても馴染みのある言葉なのではないでしょうか。 「樽香 (たるこう)」とはワインから感じられる、樽に由来する香りを指しています。主にアルコール発酵が終わったワインを木の樽に保管し熟成させることで、本来は樽についていた香りがワインに移るのがワインから樽の香りがする理由です。 樽香は複数の香りの種類をまとめた表現方法です。一般的に樽香には次のような香りが含まれています。 ヴァニラ チョコレート ココナッツ・ミルク スパイス / クローブ アー ...

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ワイン 品質管理 徹底解説

徹底解説 ワインと木樽 | 樽熟成の主役 オーク樽の基礎

2021/11/7

ワイン、特に赤ワインに関してよく聞く言葉があります。 新樽比率、フレンチオーク、バッリクでの樽熟成。これらはすべて、ワインの醸造時に使われる木製の樽に関係したものです。 ワインと樽は歴史的にも長い関係を持ってきました。各地で様々な大きさと形の樽が作られ、今でも変わらず使われています。 バリック (Barrique) といえば赤ワイン醸造で使用する代表的なオーク樽ですが、ボルドーでは225L、ブルゴーニュでは228L、コニャックでは300Lとそれぞれサイズが違い、形状も微妙に異なっています。バリックよりも大 ...

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醗酵 醸造

誤解だらけの赤ワイン醸造 | Remontage, Pigeageはなんのため

2021/10/24

白ワインと赤ワイン。 この両者のもっとも大きな違いはその色にあります。 ほとんど色味を持たない白ワインに対して、赤ワインは目に鮮やかな赤い色をしています。これは赤ワインには赤い色をした成分が含まれているから。 赤ワインを造る時にはブドウからこの赤い色味の成分を取り出すために、果皮や種子を果汁に漬け込んでいます。 徹底解説 | 赤ワインはなぜ赤いのか? ワインにフェノールとタンニンを増やす是非 | 延長マセラシオン 日本語では醸しとも呼ばれるこの工程中に欠かせない作業とされているのが、果帽と呼ばれる部分を果 ...

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