スパークリングワイン

スパークリングワインのいろいろ

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スパークリングワインといえば、シャンパンがその作り方である瓶内二次発酵という言葉と共にとても有名です。しかし、この瓶内二次発酵という作り方、実はいくつかのヴァリエーションがあることはご存知でしょうか?また、そもそもこの瓶内二次発酵という方法以外にも作り方があること、ご存知でしたか?

スパークリングワインってなんだろう?

今日はスパークリングワインの作り方に注目したいと思います。

作り方に行く前に、簡単にスパークリングワインというものについて確認します。

 

スパークリングワインとは、発泡性ワインともいう通り、簡単に言ってしまえば炭酸ガスを含んだワインのことです。通常の作り方ではワインを再発酵させ、その発酵時に生じる炭酸ガスをワイン中に保持することでスパークリングワインとしていますが、このような作り方に拘らず、炭酸ガスを含んだワインであればそれはすべてスパークリングワインということが出来ます。

一方で、シャンパンという呼称はフランスのシャンパーニュで、決められた製法、ルールに則って造られ、チェックを受けたもののみが使えるものでそれ以外のものがシャンパンと呼ばれることはありません。

 

ドイツにおけるスパークリングワインの種類

ちなみにドイツでは、完成したスパークリングワインに含まれる炭酸ガスの量とその作り方で呼び方が変わります。ドイツのスパークリングワインとしてよく聞くSekt (ゼクト)とは、シャンパーニュ方式と同様の瓶内二次発酵方式で作られ、最低3.5bar以上の瓶内気圧を持つスパークリングワインのことです。

ドイツではこれ以外にもSchaumwein (シャオムワイン)、Perlwein (パールワイン)などがあります。

 

様々なスパークリングワインの造り方

さて、このスパークリングワインの作り方ですが、もっとも簡易的な方法は通常のワインに炭酸ガスを添加することです。この方式を用いる場合には2次発酵の必要がありません。作業の際には炭酸ガスをワイン内に溶かし込むため、圧力タンク内での作業が必要となります。なお、この方式で生産されたスパークリングワインにはエチケット上に炭酸ガスを添加していることを明記する必要があります。

 

次にあげる方式はタンク内二次発酵方式です。

 

これは言葉のとおり、原料となるワインを圧力タンク内に入れ、そこに酵母と糖分を添加することで二次発酵を促します。タンク内で二次発酵させるため、大量に生産することに向いている他、品質的にも均一化しやすい特徴があります。

 

次が、瓶内二次発酵方式。一旦タンク内でワインに酵母と糖分を添加し、混ぜ合わせてから高い気圧に対応できる肉厚のスパークリングワイン用の瓶に充填し、密封した状態の瓶内で二次発酵を促します。長期に渡って酵母上でワインを保管しやすいこと、酵母とワインの接触面を増やしやすいことなどが特徴です。一方で、瓶ごとの個体差が他の方式と比較して出やすいという特徴もあります。

 

なお、この瓶内二次発酵方式で作られたスパークリングワインでは、最終的な製品化の段階において2種類の方法があります。1つ目は2次発酵を完了した瓶をそのまま製品として扱うパターン。2つ目は2次発酵が完了し、一定期間の酵母上での保管も完了したスパークリングワインを一度圧力タンク内にあけてしまい、その後に再度充填する方式です。2つ目の方式は圧力タンクなどの設備が必要になるほか、再充填するために瓶のコストが多くかかるという短所はあるものの、瓶ごとの個体差をなくすことが出来るほか、再充填前にフィルターをかけることが出来るなどの長所もあります。

 

瓶内二次発酵がすべてシャンパーニュ方式ではない

ちなみに、この瓶内二次発酵を行うことをシャンパーニュ方式と説明していることがまれにあるようですが、シャンパーニュ方式はさらに細かい規定があるため、瓶内二次発酵をしていれば何でもシャンパーニュ方式、という訳ではありません。あくまでも、シャンパーニュ方式と同様の二次発酵手法を用いている、というだけです。

 

それぞれの生産方式にはそれぞれの長所短所があり、どれが優れているとも言いにくいものです。確かにシャンパーニュやゼクトという名称が持つ印象は強く、これらのものの方が他のものよりも優れているように感じてしまいがちですが、実際には原料として使うワインの特徴や目標とする展開市場などによって生産手法を選択していくことが重要だと思います。特に人によっては強い炭酸ガスを受け付けにくい人もいますので、敢えて瓶内気圧の低いものを作る、という選択肢も考えておくべきでしょう。

 

スパークリングワインの味の規定に関してはこちら。

⇒ スパークリングワインの"トロッケン"は辛口か?


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