スパークリングワイン

スパークリングワインの"トロッケン"は辛口か?

03/25/2018

Trocken (トロッケン)という表記はドイツワインにおいては辛口のことです。なので、スパークリングワインのエチケットにこの表記があると、やはり辛口のことだろう、と思ってしまいがちですが、実はちょっと違います。

スパークリングワインのtrockenは残糖が多い

スパークリングワインにおけるTrockenの表記は、残糖でみれば普通のワインの中辛口から甘口にあたります。なので、辛口だと思ってTrocken表記のスパークリングワインを買ってみたら、思ったよりも甘くて驚いた、というのはある意味当然なのです。

スパークリングワインにおける味の表記に関する規定

ドイツ国内におけるスパークリングワインの味の表記は以下のようなルールに基づいてつけられています。

 残糖    表記

< 6 g/l   extra brut

< 15 g/l    brut

12 - 20 g/l  extra trocken

17 - 35 g/l  trocken

33 – 50 g/l halbtrocken

> 50 g/l    mild

一般的にスパークリングワインの残糖管理はテラリキュールと呼ばれるものを添加することで調整しますが、もし仮に発酵過程で残糖を管理しようとする場合には瓶内二次発酵方式においては残糖の管理は難しく、狙った残糖を残すには工夫が必要です。残糖をコントロールしたいのであれば、タンク内二次発酵が手法としては適しています。

消費者の方でもextra brutは少々飲みにくい、という人も多くなってくるので、どのような味で管理したいのかを事前に明確にしておくことは重要でしょう。

スパークリングワインの作り方に関してはこちらの記事も参考にしてください。

スパークリングワインのいろいろ

スパークリングワインといえば、シャンパンがその作り方である瓶内二次発酵という言葉と共にとても有名です。しかし、この瓶内二次発酵という作り方、実はいくつかのヴァリエーションがあることはご存知でしょうか? ...

続きを見る

徹底解説 | スパークリングワインの造り方

ご注意 各製造方法において記載している熟成などの期間および各種条件は特に断りがない場合、ドイツのワイン法に基づいた日数を記載しています スパークリングワインってどうやって造っているんだろう、という疑問 ...

続きを見る

買う側も、買ってみたら思っていた味よりも甘くて残念だった、ということにならないよう、ご注意を。

ワイン用ブドウ栽培やワイン醸造でなにかお困りですか?

記事に掲載されているよりも具体的な造り方を知りたい方、実際にやってみたけれど上手くいかないためレクチャーを必要としている方、ワイン用ブドウの栽培やワインの醸造で何かしらのトラブルを抱えていらっしゃる方。Nagiがお手伝いさせていただきます。

お気軽にお問い合わせください。


サークル 【醸造家の視ているワインの世界を覗く部】へ参加してみませんか?
ワインを中心に、学習や幅広い交流を目的としたオンラインコミュニティ。栽培や醸造、マーケティングなど新しい学びやワイン造りの裏側に触れたい方はぜひ。
サークルメンバーの方はすべての記事がお読みいただけます。

▼サークルへの参加はこちらから
https://note.com/nagiswine/circle

  • この記事を書いた人

Nagi

ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。本業はドイツ国内のワイナリーに所属する栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーランスとしても活動中

あなたへのおすすめ記事

1

2日ほど前、FB上のポストをみて驚きました。まだ3月も半ばだというのに、もうブドウの木に発芽が確認された、というのです。 これは発芽が大幅に早かった去年と比較してもさらに1ヶ月ちかくも早い発芽になりま ...

2

先日書いた二酸化硫黄を添加しないワインの作り方の記事について、大変ありがたいことにご質問をいただきましたので、今回はそのご質問にお答えする形でもう少し具体的に二酸化硫黄無添加ワインの作り方についてみて ...

3

このBlogでも度々話題にしている二酸化硫黄、やはり注目度の高い話題のようで、多くの方に御覧頂いているようです。ただその一方で、この物質を正しく解説したものが少ないからなのか、この二酸化硫黄というもの ...

-スパークリングワイン
-, , , ,