ミネラルとタンニン。果たして一度もこれらの単語を使ったことがないと断言できる人はいるでしょうか。それくらい、ミネラルもタンニンもワインのテイスティング表現としては定着しているものです。その一方で、これらの表現が指し示す具体的な意味をきちんと説明できる人は多くないのではないでしょうか。
赤ワインのテイスティングでは欠かせないタンニンという表現。その具体的な内容を知るためにはフェノールの理解が必要不可欠です。フェノールにタンニン、実はワインを造っているような立場の人間であってもそのあたりは曖昧であることが少なくありません。そこでこの記事ではフェノールとタンニンを理解するために必要な知識を分かりやすく解説していきます。
タンニンはフェノールである
ワインにおけるフェノールやタンニンの話題を進めていく前に、まず押さえておかなければならない前提があります。それが、タンニンはフェノールである、ということです。
フェノールとは一定の化学的構造を持つ有機物の総称ですが、タンニンとはこのフェノールがいくつか結合した状態のもののことです。つまり、フェノールが複数個つながればタンニンになりますし、タンニンが細かく分解されればフェノールになります。なおフェノールが複数個くっついたらそれはポリフェノールなんじゃないの、という疑問をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。その通りです。フェノールが複数個くっついた有機物のことをポリフェノールと呼びます。
おいおい、フェノールが複数個結合したものはタンニンだといったばかりじゃないか、と思われるかも知れません。これもその通りです。つまりタンニンとはポリフェノールのことです。ポリフェノールが配合されたチョコレートというものがありますが、あれはタンニンが配合されたチョコレートといえる場合がある、ということです。
ポリフェノールとタンニンの違い
とはいえ、タンニンが必ずしもポリフェノールと同じとは限りません。
ポリフェノールはフェノールが複数個くっついたものでした。ここで注目するのが、どんなフェノール同士がくっついているのか、という点です。
フェノールは化学的にいうとベンゼン環にヒドロキシ基 (-OH基) がついた有機物の総称です。こういうとわかりにくいかも知れませんが、ごくごく簡単にいうとフェノールといってもものすごくたくさんの種類があります。だから一般に、フェノールはフェノール類と呼びます。単数形でまとめられるような簡単なものではなく、1つの大きな集合体なのです。
それぞれのフェノールは分子の大きさが違い、さらには他の化合物との反応性も違います。このためどのフェノールとどのフェノールがくっついているかで出来上がってくるポリフェノールの大きさがまったく変わります。ちなみにフェノール化合物についているヒドロキシ基の数によって反応性が違っており、OH基の数が2つのものを二価のフェノール、OH基を3つ持っているもののことを三価のフェノールと呼びます。
一方でタンニンとは、ある一定以上の大きさ、具体的にはプロシアニジンBと呼ばれるフラボノイドダイマー以上の分子サイズを持つ化合物のことを指した名称です。つまり、ざっくりいうとフェノールという大きな括りの中にポリフェノールという括りがあり、さらにそのなかにタンニンという括りがあるイメージなのです。
ポリフェノールの分類と関係性
フェノールとポリフェノールとタンニンの違いがなんとなく分かりました。これでもうフェノールのすべてが理解できたような気がしてきます。残念ながら本当にややこしいのはここからです。まずはポリフェノールに注目していきます。
ポリフェノールがフェノール分子同士が複数個結合した化合物を指すことはすでに説明しました。次に知らなければならないのは、そのポリフェノールの中での分類です。
まずポリフェノールはフラボノイドと非フラボノイドの2種類に分類されます。これは分子構造内にフラバン骨格と呼ばれる化学的結合の形を持っているかどうかで決まります。この結合を持っているのがフラボノイド、持っていないのが非フラボノイドです。ちなみにブドウにはどちらも存在しています。
アントシアニンだけではないフラボノイド
フラボノイドというのは1つの区分で、中区分に位置します。つまりこの下にさらに区分があります。ワインに関係するフラボノイドとしては赤ワインを赤くしている色素であるアントシアニン (Anthocyanin) が有名ですが、それ以外のものもフラボノイドには含まれています。それがフラバノール類 (Flavanols) であり、フラバン-3-オール類 (Fravan-3-ols) です。緑茶に入っているので耳にすることの多いカテキンはエピカテキン、エピガロカテキンなどと並んでこのフラバン-3-オールに属する具体的な化合物となります。
カテキンなどのフラバン-3-オール類が複数個結合したものを特にプロアントシアニジンと呼びます。これもポリフェノールでありフラボノイドでありタンニンですが、アントシアニンに近い名前をしているにも関わらずいわゆる色素ではありません。プロアントシアニジンは結合が切れるとアントシアニジンと呼ばれる化合物を生じるため、”プロ”アントシアニジンと名付けられました。
ちなみにプロアントシアニジンも分類名ですので、この中に具体的な化合物が属しています。そこにはカテキンを中心に結合しているプロシアニジンなどが含まれますが、特にエピガロカテキンもしくはガロカテキンを構成単位としているプロデルフィニジンには注目しておく必要があります。プロデルフィニジンはブドウの果皮には含まれるのに種子には含まれないタンニンなのです。
アントシアニンとアントシアニジン
ワイン、特に赤ワインが赤い理由はアントシアニンと呼ばれる色素がワイン中に多く含まれているためです。このアントシアニンと併せて覚えておくといいのが、アントシアニジンです。
アントシアニジンについてはプロアントシアニジンの結合が切れた時に生じる物質だとすでに書きましたが、同時にアントシアニンの構造中に含まれる糖を持たない状態のものとして理解できます。そういう意味ではアントシアニジンはアントシアニンの元になる物質と考えてもいいかもしれません。
アントシアニンはアントシアニジンに有機酸もしくは糖が結合した状態の化合物です。そのほとんどが糖を構造中にもっているため、アントシアニジンの配糖体がアントシアニンだと思ってしまっても大きな間違いではありません。ちなみにアントシアニジンは糖との結合を持たないため強い抗酸化活性を示す化合物が多いのも特徴です。シアニジン、マルビジンなどが代表的なアントシアニジンです。
糖の数とブドウ品種
アントシアニジンに糖がついたものがアントシアニンですが、結合している糖の数は1つとは限りません。そこで結合している糖の数で分類されており、糖の結合が1つだけのものをモノグルコシドアントシアニン (monoglucoside anthocyanin)、糖が2つ結合しているものをディグルコシドアントシアニン (diglucoside anthocyanin) と呼びます。
モノグルコシドアントシアニンはVitis vinifera種、つまり欧州系ブドウ品種に属するブドウからのみ検出されるのに対して、ディグルコシドアントシアニンはヴィニフェラ種からも検出される場合もある一方でVitis riparia種やVitis rupestris種、つまりアメリカ系ブドウ品種で特に多く検出される色素です。
耐菌性の新品種を開発する際などに欧州系ブドウとアメリカ系ブドウを交配した場合、第一世代ではモノグルコシドアントシアニンとディグルコシドアントシアニンの両方が検出されます。しかし、例えばPiwi品種として新規に登録されるほどの回数繰り返し交配を繰り返した品種ではモノグルコシドアントシアニンのみが検出され、ディグルコシドアントシアニンは検出されない状態になります。これはディグルコシドアントシアニンを生成する遺伝子は劣性遺伝子であるため、複数回の交配の間に淘汰されていると考えられるためです。
非フラボノイドとタンニンの種類
フラボノイドの中ではフラバン-3-オールが複数個結合してプロアントシアニジンになり、そのプロアントシアニジンの結合が切れることでアントシアニジンが生じ、そのアントシアニジンに糖や酸が結合することでアントシアニンになる、という一連の流れがあることが分かりました。ではポリフェノールのもう一翼、非フラボノイドではどのような流れがあるのでしょうか。
非フラボノイドにはおそらく一般的にはフェノール化合物であるとは認識されていないであろうものが属しています。酸です。
桂皮酸、カフェイン酸、エラグ酸、そして没食子酸などの酸はフェノールに分類される構造を持った化合物であり、ポリフェノールであり、タンニンでもあります。フェノール酸と呼ばれます。もう何を言っているのか分からない、と思われるかも知れませんが、そこは納得していただくしかありません。なお、有機酸であればすべてがフェノール化合物であるわけではもちろんありません。例えば酒石酸やリンゴ酸はフェノール類には含まれません。
非フラボノイドのなかでも重要な位置づけにあるのが没食子酸です。没食子酸は非フラボノイド系タンニンの基本骨格となっている物質で、非フラボノイド系タンニンが分解されると放出されるほか、そのものがブドウにも含まれています。
この没食子酸やエラギ酸が複数個結合したものをエラギタンニン、没食子酸が複数個結合したものにさらにグルコースが結合したものをガロタンニンと呼びます。フラボノイドの時にはタンニンであってもプロアントシアニジンやアントシアニジンといったような呼び方をしていましたが、非フラボノイドでは名前自体にタンニンという名称がつきます。
縮合タンニンと加水分解性タンニン
フラボノイドにも非フラボノイドにもタンニンに該当する物質があるため、この両者を区別するためにそれぞれ別の名前がつけられています。それが縮合タンニンと加水分解性タンニンです。
フラボノイドに属しているタンニンが縮合タンニンです。フラボノイド化合物が複数個結合した化合物の名称ですが、一般にはプロアントシアニジンのことを指します。このためプロアントシアニジンに分類されているプロシアニジンやプロデルフィニジン、プロフィセチニジンなどもすべて縮合タンニンです。ブドウに由来するタンニンでもあります。
一方で非フラボノイドに属するタンニンを加水分解性タンニンと呼びます。名前の通り、加水分解されやすいタンニンです。オークや栗、タラなどに由来する一方でブドウには含まれていないタンニンでもあります。加水分解性タンニンの基本骨格である没食子酸自体はブドウにも含まれているにもかかわらず、その重合体である加水分解性タンニンはブドウに由来しないというのは面白いお話です。
なお加水分解性タンニンはオークを通してワインに供給される可能性があるため、ワイン、特に赤ワイン中には多く検出される傾向にあるタンニンです。
フェノール化合物とブドウの関係
フェノール類の分類がどのようになっているのかがわかったところで、そのフェノール類とブドウ、そしてワインとの関係に話を進めていきます。
ブドウ中でフェノール類が蓄積されている箇所は大きく分けて果皮、種子、梗の3箇所です。このうちでワイン中に入ってくる可能性の高いのが果皮と種子に含まれているフェノール、もしくはタンニンです。
同じブドウであっても果皮に含まれているフェノールと種子に含まれているフェノールとでは少し様相が違っています。ちなみにどちらに含まれているのも縮合タンニンで変わりないことはすでにご理解いただけていると思います。
果皮と種子、この両者のもっとも目立つ違いはアントシアニンの有無です。色素であるアントシアニンは主に果皮中に蓄積されています。果皮などでは色が目立つためアントシアニンの量がもっとも多いと思われるかもしれませんが、果皮でも種子でも主に含まれているのはプロアントシアニジンです。プロアントシアニジン、つまり縮合タンニンのほうがアントシアニンよりも多いということをまず押さえておきましょう。
果皮の方がタンニンの構成が複雑になっている
果皮でも種子でも多く含まれているのは縮合タンニンですが、この両者を分けているのはその縮合タンニンの種類の違いです。
しつこいようですがプロアントシアニジンというのはあくまでもフラバン-3-オールであるカテキンなどが複数個結合した化合物の総称です。フラバン-3-オールにはカテキン、エピカテキン、エピガロカテキンなどのように複数の物質が含まれますので、フラバン-3-オールの中でもどの物質が結合しているのかによって出来上がる化合物が変わります。
例えばカテキンが構成単位になっているものをプロシアニジンといい、エピガロカテキンもしくはガロカテキンを構成単位とするものをプロデルフィニジンといいます。ちなみにこのプロデルフィニジンの定義をもう少し化学的にいうと、構造中にピロガロール基を含むプロアントシアニジン、ということになります。要は全部プロアントシアニジンなのだけれど、そこに含まれているものの違いで少しずつ名前と性質が変わりますよ、ということです。
そして肝心のブドウとの関係ですが、種子に含まれるフェノールはエピガロカテキン系の構造を含むもの以外のタンニンから構成され、果皮に含まれるフェノールはエピガロカテキン系の構造を含むタンニンも含まれます。これをとても簡単にいってしまうと、種子はプロシアニジンのみを含む一方で果皮にはプロシアニジンとプロデルフィニジンを含む、ということです。要は果皮の方が蓄積されているフェノールの種類が多いのです。
渋みとタンニンとその由来
さらに両者の違いを詳しく見ていくと、果皮に含まれているフェノールは平均重合度 (mDPといいます) が高く、ガロイル化したサブユニットの割合が低いのに対して、種子では反対にmDPが低く、ガロイル化サブユニットの割合が高くなるという違いがあります。また総含有量は白ブドウでも黒ブドウでも種子の方が果皮よりも多く2倍程度の差があることが分かっています。
ちなみにタンニンの話で避けることのできないのがワインに感じる収斂感。渋み、といわれる感覚です。
ワインに感じる渋みは唾液に含まれているタンパク質とタンニンが結合して唾液の中から取り除かれてしまうことが原因です。ポイントはタンパク質とタンニンの反応性です。反応性が高い方がより渋みを感じ、反応性が下がるほど渋みを感じなくなります。そしてここに関係しているのが平均重合度というものです。
化学的に正しいかというとちょっと怪しい解説になってしまいますが、ものすごく乱暴にいえば平均重合度が低い方がタンパク質との反応性は高くなる傾向にあります。そして果皮と種子では含まれているタンニンの平均重合度には差があり、種子の方が相対的に低くなっています。つまり、種子に含まれるタンニンの方が唾液中のタンパク質との反応性が高く、より強い渋みを感じやすくなります。
平均重合度やガロイル化サブユニットに関してはまずはフェノールを知ることを目的としているこの記事のレベルでは特に知る必要の無いことなので詳しくは説明しません。ここでは次の点だけ明確になっていれば十分です。
- 果皮も種子も含んでいるのは主に縮合タンニン
- 同じ縮合タンニンでも果皮の方がより種類が多いが含有量は種子の方が多い
- 果皮と種子のフェノール構成の違いは主にアントシアニンとプロデルフィニジンの有無
- 果皮と種子とではワインの味などに対する影響に差がある
ブドウに含まれるタンニンとワインに含まれるタンニン
ブドウに含まれるフェノールの種類が分かったところでワインに含まれるフェノールを考えてみます。ワインはブドウから造られているのだからブドウに含まれるフェノールとワインに含まれるフェノールは同じものだろうと考えがちですが、実はそうでもない、ということはここまでこの記事を読み進めてきてくださった方にならお分かりになるのではないでしょうか。
まずワインにはブドウに含まれていないタンニンが含まれることが多々あります。加水分解性タンニンです。
加水分解性タンニン、つまり非フラボノイド系のポリフェノールです。同じ非フラボノイド系ポリフェノールという枠組みでは没食子酸などはブドウにも含まれる可能性がありますが、加水分解性タンニンはブドウには含まれません。しかし、ワインには含まれます。場合によってはワイン中に含まれるフェノールのなかでも支配的な量になっていることもあるほどです。理由は木樽などの使用です。
加水分解性タンニンはブドウには含まれませんが、オークなど一部の植物には多く含まれています。そうした加水分解性タンニンを多く含む物質とワインが接触することでタンニンがワイン側に溶け出してきます。特に加水分解性タンニンはアルコールや酸に対して溶けやすいため、その両方を含むワインはオークで作った木樽などから加水分解性タンニンを取り出すにはちょうどいい液体です。
また過去に行われている検証では面白い結果も報告されています。ブドウとしてのフェノール含有量とそこから造ったワインにおけるフェノール含有量の関係を調べた検証事例です。
普通に考えれば原料となるブドウにより多くのフェノールが含まれていた方が、そこから造られるワインにもより多くのフェノールが含まれるだろうと予想します。ところがその事例ではフェノールの含有量がもっとも少ないブドウから造られたワインがもっとも多くのフェノールを含んでいたのです。当然ですが、ブドウに含まれるフェノール類の種類の比率とワインに含まれるそれとでは様相が違っていました。この結果はブドウに含まれるフェノールの状態がそのままワインに移行するわけではないことを明確に示しています。逆にいえば、ワインに含まれるタンニンを根拠にブドウに含まれていたタンニンの状態を正確に予想することはできないということです。
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今回のまとめ|フェノールは用語の関係性を知れば理解できる
フェノールを本当の意味で理解するためにはワインに対する化学的な影響や意味をはじめこの記事では触れていない部分にさらに踏み込んでいく必要があります。ブドウにおけるフェノール化合物の生合成、タンニンの抽出性や醸造用タンニンという存在に対しても同じです。一方で、そうした知識はワインを味わう上ではそこまで重要ではありません。まずはフェノールとはなんなのか、よくテイスティングコメントとして使ってしまうタンニンとは実際にはなんなのかを理解することの方が遙かに重要です。
この記事ではフェノール、もしくはタンニンとまとめられているものが実際にはどのようなもので、それぞれがどのような関係にあるのかを解説してきました。
簡単にまとめてしまえば、タンニンとポリフェノールはほぼ同じもの。どっちもフェノールと呼ばれる成分がいくつかくっついたものの名前のこと。タンニンもポリフェノールもそれぞれ2種類に大別され、タンニンだったら縮合タンニンと加水分解性タンニン、ポリフェノールだったらフラボノイド系と非フラボノイド系とさらに名前が分けられている。縮合タンニンといったらフラボノイド系ポリフェノールだけど、一歩踏み込んでプロアントシアニジンのことで、加水分解性タンニンは非フラボノイド系ポリフェノールのなんかいろいろつながったやつ、ということになります。
ワインとの関係ではとりあえずブドウ由来なのは縮合タンニン。果皮と種のどっちにも含まれている。果皮の方が種子よりも種類は多いけれど量は種子の方が多い。果皮と種子とでは含まれているフェノール化合物の種類が違うためワインの味などに与える影響も異なり、分かりやすいものでは種に由来するものの方が渋みを感じやすくなる。ただ、ブドウに含まれているフェノールの状態がそのままワインに含まれるフェノールの状態になるわけではない。さらにワインには木樽やチップ、醸造用タンニンの使用といった醸造中の作業によってブドウに含まれていないタンニンが含まれるようになる可能性がある。
まずはここまでをしっかりと理解できればワインを飲んでいてフェノールが、タンニンが、渋みが、ああだこうだと言われても迷子になることはなくなるはずです。タンニンって結局なんなんだ、という疑問もしっかり解消できたことと思います。タンニンという表現は実はものすごく大雑把な表現で、フェノールが生物の中でも霊長類のことならタンニンはそのなかのヒトのこと、といっている位の意味しかありません。
ワイン造りにおけるより詳しいフェノールやタンニンについての解説は別記事に譲ります。まずはこちらの記事でフェノールやタンニンの基礎を理解していただき、さらに興味が出てきたらぜひそちらの記事を読んでみてください。
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