概要
フランス、ロワール上流部を原産とするブドウ品種。基本的に冷涼な地域での植栽に適正を持っているが、世界中に広く分布している品種でもある。冷涼な地域で栽培すると、干し草やグリーンピーマンのような野菜的な香りを持つようになることでも知られている。
世界のワイン生産における最も重要なブドウ20品種の一つにも数えられている。
特徴
小型で果実がコンパクトに詰まった房をつける。粒の形状は小さな丸型。完熟すると黄色みの強い黄金色に色づく。
一般的な辛口のスタイルから、ソーテルヌやバルザックに代表されるデザートワインとしてのスタイルまで幅広く使われている。ブドウの栽培環境および醸造環境によって香りや味わいが非常に多岐に変化する特徴がある。
ワイン
極めて多種多様なワインを造ることができる品種である。ステンレスタンクを使った低温環境下での還元的な醸造環境ではカシスやキウイ、青草、ニワトコの花のような香りを得ることが出来、逆に完熟した実を木樽によって醸造することでマラクジャ、ライチ、グレープフルーツといったトロピカルな香りにすることができる。
植栽適正
樹勢が強く、ボトリティスに対して耐性が低いことから、軽く、乾燥気味の土壌での植栽に適正を持っている。
房がコンパクトに詰まっているため、ボトリティスに感染しやすい特徴がある。このため、風通しのいい環境での植栽が適している。
主なクローン
- INRA 240 / 316
- Lb 36 など