業務日誌

トラクターは肥料の香りと共に

04/18/2019

  • 場所: Wallhausen (ヴァルハウゼン)
  • 天候: 雨のち曇り
  • 気温: 15℃くらい

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小雨の中での誘引作業

今日は朝から雨だった。

ブドウ畑での作業に雨はつきもので、多少の雨なら構わずに畑作業をすることが多い。ただその一方で、雨が降るとその程度に関係なくできなくなる作業もある。

その代表例が各種薬剤の散布だ。

これに対して誘引作業というものは天候は関係ない。むしろ雨が降っていると湿度が高く、ブドウの枝も柔らかくなるので都合がいいとさえ考える。つまり、今日の朝一番の仕事は昨日剪定を完了した畑での誘引作業だった。

誘引作業自体は雨だろうと特に問題ないのだけれど、困るのが足場。今日誘引をしなければならない畑はかなりの急勾配の畑な上に、スレート状の地面なので濡れているととにかく滑る

足元に注意しつつ、柔らかくなった芽を傷つけないようにも気をつけつつ、誘引作業を行っていくことになった。

誘引作業での誤算

今回の誘引作業中に誤算が生じた。

昨日の剪定の時点では、残した枝は斜面に対して谷側、つまり下に向かって曲げるつもりで切っていた。ところが今日の誘引作業をする段階になって、樹の幹がかなり谷側に傾いてきているから、という理由で急遽山側に向かって枝を曲げることになってしまったのだ。

もともとの想定と180度逆に枝を曲げることになるので、非常に作業がやりにくい。気をつけないと枝に負担がかかりすぎて簡単に折れてしまいそうになる

ちなみにこの時の作業のポイントは枝を曲げつつワイヤーに巻き付けていくときに、曲げるポイントや枝の付け根に近い位置を手で押さえておくこと。こうすることで枝の付け根や曲がるポイントに大きな負荷がかかって枝が折れてしまう事態を回避出来る。

それでも折れてしまった枝は、新しく芽が出てくれることを期待しよう。

トラクターで施肥をする

2人がかりで早々に誘引作業を終わらせた後は、雨が上がるまで倉庫で作業。

1人はトラクターの準備をし、もうひとりが発送用の荷詰めなどを分担する。そうこうしている内に雨も上がったのでそれぞれが別々のトラクターに乗っての作業に入る。

1人は除草剤の散布。

暖かくなって芽が出始めるのはブドウだけではなく雑草の類も同じ。下手に大きく成長してしまってからだといくら除草剤を撒いてももはや枯らすことが出来ないので、まだ芽が出始めのこの時期にやっておく必要がある作業だ。

ちなみに撒くのは濃度1.5%に希釈したもので、ブドウの樹と樹の間の場所だけ。垣根と垣根の間の場所には散布しない。

そして別の1人、つまり筆者の役割は施肥だった。

ペレット状の肥料を破砕しながら散布する

施肥もトラクターで行う。

撒く肥料は細かいペレット上になっているもので、これを破砕しながら噴霧していく。散布量は300 kg / 1 ha くらい

実際に厳密に重さを測っているわけではないのでおおよその分量でざっくりと。

車体後部に取り付けられている器材が施肥用アタッチメント
肥料は細かいペレット状。これをさらに破砕しながら噴霧していく

除草剤の場合はすべての列に撒く必要があるので2列ごとにトラクターを走らせる必要があるが、施肥の場合は一度に3列分くらいに肥料がリーチしている前提なので、5~6列ごとにトラクターを走らせる。なので、作業の進行が速い。

午後からはじめて2つのブドウ畑への作業を完了して本日の業務を終了。

おまけ

ブドウ畑をトラクターで走るときに何よりも気を使わなければいけないのが、柱やワイヤー、アンカーといったでブドウ畑内の設備。

特に施肥をするための器材は幅が大きいため、列への進入時や退出時に車体を曲げる際にアンカーワイヤーに引っ掛けてしまいやすい

今回の作業でもこの点にはかなりの気を使っていた。何しろワイヤーも柱もこの間苦労して直したばかり。それを速攻で、しかも自分で白紙に戻したくはない。結果、自分では1本のワイヤーも切ったりはしていないつもりだったのだけれども。

さて今日の仕事も終了しようか、というときに別のトラクターで作業をしていた同僚から電話が入り、アンカーワイヤーを1本切っていたらしいことを告げられた。。。

明日は朝一番でこのアンカーワイヤーを修理することが決定。

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  • この記事を書いた人

Nagi

ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。本業はドイツ国内のワイナリーに所属する栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーランスとしても活動中

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