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ワイン造りは難しい。そう思ってはいないでしょうか。
確かにワイン造りを細かく見ていこうとすると、そこには微生物学の知識や化学の知識が必須です。ブドウの栽培からお話を始めると、ここにさらに植物生理学や土壌学、気象学、物理学など必要となる知識は増える一方。とてもワイン造りは簡単です、とはいいにくいのが実情です。
ただそんな細かい知識が求められるのは本職の人間だけ。ワイン造りの基礎を学ぶのであれば、このような知識は実は不要です。
むしろそんな面倒くさい話をされれば、人間、好きなものも嫌いになってしまうのが道理というもの。なので、この記事では可能な限りそうした面倒くさい部分に触れずに簡単にわかりやすく、ワインの造り方を解説してみたいと思います。そしてそのための方法が、"引き算"です。
では、"引き算でわかってしまうワインの造り方"のお話をはじめましょう。
ワインの基本は潰したブドウを置いておく
ワインというお酒をものすごく簡単に一言で説明すると、「ブドウを潰しておいておくと出来上がるお酒」です。
意外に思われるかもしれませんが、今も昔もこれがワイン造りの基本であることは全く変わっていません。現在ではワイン造りは「醸造学」という学問として確立されてはいますが、やっていることの大本は「ブドウを潰しておいておく」。これだけです。
これだけのことでワインが出来上がります。
ワインはこれだけで出来上がりますが、そのワインは色であったり、苦みであったり、青臭さであったりといろいろと含んでいます。なので、ここからいろいろないらないものを引いていきます。これを「醸造」といいます。
醸造で必要になる引き算のいろいろ
ワインの醸造ではいくつかのタイミングで引き算をします。そのタイミングはざっくり分けると以下のような区分になります。
- ブドウの収穫後 ~ 発酵前
- 発酵中
- 発酵後
順番にみていきます。