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概要
1987年にドイツのフライブルクワイン研究所においてNobert Beckerによって交配されたカビ菌耐性品種 (Piwi品種) であり、白ワイン用品種。交配はSolaris x Gelber Muskateller。SolarisはPiwi品種の第一世代に属することから、MuscarisとしてはVitis amurensis, Vitis lincecumii, Vitis rupestris、
Vitis viniferaの4種の系統の遺伝子を持っている。
2018年にオーストリアにおけるクヴァリテーツワイン用品種として認定。
特徴
ブドウの房は中程度から大きく、粒の詰まり具合は植栽地の特徴に依存する。多少大きめで厚めの果皮をもつ、黄緑色の粒をつける。
ベト病に特に強い耐性を持っており、ウドンコ病および灰色カビ病に対しては中程度の耐性を保持。また凍結に対しても強い品種とされている。果実の成熟は中程度から早め。
ワイン
名前の通り、とても強いマスカット系の香りを中心に南国系のフルーツのニュアンスをもつ。適度な酸量とほのかなスモーキーさを感じさせるジューシーなボディが強めの香りとのバランスをとっており、飲みやすいワインとなる。
植栽適正
寒さに強い品種ではあるが、芽吹きが速いため5月に遅霜が降りる地域での栽培は適さない。また枯れた土地での栽培には樹勢の極めて強い品種を台木として選ぶ必要がある。
雨が多く日射量の少ない年などには果梗の腐食を招く場合があるほか、他の品種と比較するとマグネシウムの量を多少多く必要とする特徴がある。
主なクローン
- FR400