概要
アロマティック系品種として知られている白ワイン用品種。Pinot Grisと同様に灰色を帯びたようなピンク色の果皮をしているため、レッド・トラミネルなどとも呼ばれる。ドイツのプファルツ、南チロルやアルザスでの栽培量が多い。
11世紀ごろから栽培されている品種であり、プファルツを経由してフランスのアルザスやジュラに広まったと言われている。
名前の由来はドイツ語で香辛料を意味するGewürzと南チロルの街名であるTraminからきているとされる。Savagnin Blanc (Traminer) からの突然変異種。
特徴
バラやライチといった非常に特徴的な香りを持つ。実際にこの品種にはライチと同型の香り成分が含まれている。
ブドウの房は比較的小型で梗も短く、栽培地域にもよるが成熟は普通から遅め。小粒で果皮が厚い、丸形から長円形気味でピンクから茶色がかった赤い色をした実をつける。
花振いをしやすい品種であり、収穫量は低い水準に留まりがちとなる傾向が強い。
ワイン
バラの花、ライチ、クルミ、ホオヅキ、アーモンドといった非常に特徴的な香りを持ったワインとなる。
完熟させることで高い果汁糖度を得ることが出来るため、辛口から極甘口のデザートワインクラスまで造ることが可能な品種。
植栽適正
非常にデリケートで花振いをしやすい、土壌や立地を選ぶ品種である。
風から守られた、暖かく、多少乾燥気味の立地がより適している。また台木に樹勢が弱く、育成が遅めの品種を選択することで花振いのリスクをある程度抑えることが可能。
主なクローン
- N 20, N 21, N 23
- Fr 46 – 107
- INRA 47, INRA 48, INRA 643
- Gm 1, Gm 5, Gm 7 など