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Nagi
ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。ドイツのワイナリーで醸造責任者を歴任。栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーの醸造家兼栽培醸造コンサルタントとして活動中
Foto: Rebschule Freytag 概要 ローマ時代の文献にすでにその存在を確認することのできる、世界中で最も古くからある赤ワイン用ブドウ品種の一つ。ブルグンダー種。ブルゴーニュを起源とする野生品種の一つと考えられている。 冷涼な地域や海の近い地域に広く分布している。成熟は遅い。Pinot BlancやPinot Grisなど多くの品種の祖先であることが判明している。 特徴 変異しやすい特徴があり、クローンによって極めて多岐に渡る外観の房をつける。その範囲は小さくコンパクトなものから、バラ房気 ...
Foto: Rebschule Freytag 概要 世界中で200,000 haを超える耕作面積をもつ、世界で最も栽培されている品種。フランスのボルドーを原産地とする、Cabernet Franc (カベルネ・フラン)とSauvignon blanc (ソーヴィニヨン・ブラン)との自然交配種。 小粒で厚い果皮を持つため、ワインにすると色が濃く、タンニンの強い味わいとなりやすい。 特徴 房は長めな一方で、粒は小さいか中程の大きさ。丸い形状をしており、果皮は色が濃く厚い。果肉は固め。 厚い果皮から抽出される ...
Foto: Rebschule Freytag 概要 SyrahもしくはShirazと表記、呼称されるが同一品種。主にSyrahの表記はフランスを中心としたヨーロッパ圏で使用され、ローヌ地方に見られるような黒胡椒のニュアンスを伴ったスパイシーで繊細なスタイルのワインを、Shirazの表記はオーストラリアをはじめとしたニューワールドで主に使用され、Barossa Valleysに代表されるような力強いスタイルのワインをそれぞれ表していることが多い。 DurezaとMondeuse blancheの自然交配品 ...
前回はグリューワインの歴史や作り方を見てきました。 ほっとするような温かさと、ちょっとピリッとするスパイスの風味を感じつつもほのかな甘さで思わず一息ついているとふと疑問に思うことがいくつかあります。グリューワインのアルコール度数ってどれくらいなのか、いつ飲むものなのか、そもそもグリューワインってワインなのか?今回はこんな疑問の数々に焦点を当てていきたいと思います。 グリューワインは”ワイン”なのか? グリューワインはワインをベースにしてはいますが、複数の香辛料や砂糖、もくしはハチミツによって味を整えられた ...
Foto: bitt24/Shutterstock ドイツの冬といえば、グリューワイン(Glühwein)がとても有名です。 特にドイツ各地で開かれるクリスマスマーケットでは無くてはならない定番のものの1つであり、寒い中クリスマスマーケットを訪れたドイツ人たちはこのグリューワインを片手に友人たちと語らいながら時間を過ごしています。最近では日本でもビンに入れたものを売っているところが増えてきているようですし、日本各地で開かれるドイツ式クリスマスマーケットを合わせて少しずつ馴染みが増えてきているのではないでし ...
白ワインの発酵は低温でする。 こんな話を聞いたことがある方、多いのではないでしょうか。ではなぜ白ワインは発酵を低温でするのでしょうか。赤ワインでは温度を下げなくてもいいのでしょうか。おそらくこうした疑問は多くの方が一度は持ったことがあると思います。 ワイン造りにおける温度管理の理由や影響はいろいろな要素と密接に関わり合っていて複雑です。温度を上げたり下げたりすると同時発生的にあっちにもこっちにも影響が出ます。そうした影響の内容が、白ワインでは醸造過程で温度を下げることが多いのに赤ワインではあまりやらない理 ...
Foto: Rebschule Frytag 概要 Grüner Silvaner、Sylvanerとも呼称、表記されるドイツにおいて350年以上栽培され続けている伝統品種。オーストリアが原産と考えられている。トラミナー種とオーストリア系の土着品種であるエスタライヒッシュヴァイス (Österreichisch Wieß) の自然交配種。 安定的に収穫量を見込むことができる品種であるため、1970年代にはドイツにおけるワイン用ブドウの全耕作面積の30%以上を占める最大耕作品種でもあった。 Blauer S ...
ワインを売る立場でお客さんと接していると、そこまで多くはなくとも多少の驚きを感じる程度の頻度でアルコールフリーのワインについての質問を受けます。 筆者個人としては、日本にいた頃から”アルコールフリー梅酒”とか”アルコールフリービール”というものを目や耳にすると、口には出さないまでもそれはもう梅”酒”でもビールでもないだろ、という感想を持っていたこともあり、このアルコールフリーワインというものに対する需要に対しても、それならブドウジュースでいいんじゃないか?というある意味で失礼な感想を心の中で呟いたりしてい ...
ワインを生産するために欠かすことの出来ない装置、というものは複数存在しています。そんな中でも特に重要度の高いものがプレスでしょう。 赤ワインでは多少状況は変わるのですが、概要的にみれば狭義のワイン造りはぶどうを搾り、ジュースを得ることから始まります。この、ぶどうを搾る、という行為に欠かすことの出来ない装置、それがプレスです。 プレスの種類 プレスにはいろいろな種類があります。 これは製造メーカーの種類、という意味だけではなく、その機構の種類、という意味でも同様です。 昔、むかし。プレスの起源の頃に遡れば、 ...