Nagi

ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。本業はドイツ国内のワイナリーに所属する栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーランスとしても活動中

Youtube

2022/9/3

Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#2 | ワインと土壌

https://youtu.be/TR6KBoMKLv8 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、"N ...

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2022/9/3

Nagiさんと、ワインについてかんがえる。#1 | いいワインとはなにか

https://youtu.be/Tybv0uQkHAE 聞き手: ヒマワイン (ワインブロガー) Twitter: https://twitter.com/hima_wine サイト: ヒマだしワインのむ。 話し手: Nagi (醸造家) Twitter: https://twitter.com/Gensyo Youtubeチャンネル | Nagiさんと、ワインについてかんがえる。 ワインブロガーであるヒマワイン氏と当サイトの運営者であるワイン醸造家のNagiがワインについて語り合うオンライン企画、"N ...

醸造

2022/9/2

ワイン造りの新常識! 酵素を知るための一問一答

ワイン造りの現場で、酵素が注目を集めています。 酵素はヒトの生体活動から日々の生活にまで広く利用されています。消化酵素や酵素剤という単語を日常生活の中で耳にしたことのある方も多いと思います。さらに酵素は洗濯洗剤や鉱物の掘削にまで利用されています。まさになくなると生活が成り立たなくなる存在。それが酵素です。 そんな酵素がワイン造りの現場でどう利用されているのか。一問一答形式で解説していきます。 酵素は結局なんなのか そもそも酵素とはなんなのか。成分的な意味での答えは、ほとんどの場合はタンパク質、です。酵素は ...

徹底解説

2022/8/21

酵母のチカラ | ワインの熟成と滓の関係

ワイン造りでは酵母の存在が欠かせません。酵母がいるおかげでブドウのジュースはワインになることができます。 ワイン造りの主役ともいえる酵母ですが、その活躍の場はアルコール発酵中だけに限らないことはご存知でしょうか。酵母はアルコール発酵という大役を終えた後も、滓となってワインの熟成に大きな影響を与えています。 例えばシュール・リー (Sur Lie) と呼ばれる醸造方法は、アルコール発酵後の熟成期間中もワインを滓と一緒にしておくことでワインが滓からの影響をより強く受けるようにするものです。シャンパーニュに代表 ...

醸造

2022/8/4

ブドウの香りとワインの香りはどうして違う | 揮発性化合物と前駆体

ワインを楽しむうえで欠かすことのできない要素。香りは間違いなくその重要な要素の1つです。 ワインをグラスに注ぐ。いきなり口に含むことはせず、まずはグラスを鼻に近づけて立ち昇ってくる香りを楽しむ。時にはグラスを回してさらに香りの変化に集中する。そうしてからやっとワインを口に含んで味をみる。 この一連の流れはもはやワインを味わうときの儀式といってもいいかもしれません。 ワインには数百種類を超える種類の香りが含まれているといわれています。とんでもない量と思われるかもしれませんが、ヒトの嗅覚器官はその十倍、数千種 ...

不快臭

2022/7/28

1からわかる還元臭 | ワイン最大の欠陥臭を理解する

ワインには時に不快臭や欠陥臭、オフフレーバーと呼ばれる好ましくない、時には明確に嫌な匂いがするものがあります。 数あるワインの不快臭の中でも代表的なものが、還元臭です。 誤解を恐れずにいえば、還元臭を含むワインとの出会いは日常茶飯事です。ワインの世界的なコンテストの1つであるInternational wine challenge (IWC) で2006年から2008年の間に欠陥臭があると判断されたワインのうちの実に26 ~ 29%が還元臭だったそうです。またOIVによる報告では、2015年の全世界におけ ...

品質管理

2022/7/3

ワインとタンパク質 | 濁りやアレルギーの原因への対処法

ワインにはタンパク質が含まれています。意外と知らない人も多いことですが、事実です。 知ってるよ、清澄剤として添加するのでしょう?と言われる方もいらっしゃるかもしれません。その通りです。ただ、清澄剤に由来しないタンパク質もワインには含まれます。 ワインを飲めばタンパク質まで摂取できるのであれば健康的でいいじゃないか、と言いたいところですが、ワインにおいてタンパク質は厄介者です。入っていていいことは残念ながらほとんどありません。 ワインにとって大きな問題となる可能性を持つタンパク質。由来と対処方法について整理 ...

販売戦略

2022/6/21

ワインのアルコールフリー化 | ワイナリーの新戦略

最近のワイン業界のトレンドというとナチュラルワインやオレンジワインが思い浮かびますが、実はそうしたワイン以上に、ノンアルコールワインに熱い視線が向けられていることはご存じでしょうか。 アルコールを含まないノンアル酒類はビールに日本酒、カクテルなどで市場が拡大しています。いまや”アルコールフリー”は酒類業界全体に共通するトレンドワードです。 こうした流れは日本に限った話ではありません。例えばドイツ。ドイツはビールの国としての印象がとても強いと思いますが、ノンアルコールビールの開発、販売が活発に行われておりど ...

ワインあるある

2022/6/11

ワインのミネラリティ | "味","香り","感触" ミネラル感の正体を探る

ワインを飲んでいると、いつかどこかで必ず出会うであろう表現があります。「ミネラル感」もしくは「ミネラリティ」です。まだ聞いたことがない、という人もきっと比較的近い未来に出会うことになるだろうと断言できる程度には頻繁に使われている表現です。 このミネラル感という表現はこれまでにも様々な議論がされてきている、いわくつきの表現でもあります。そもそも「ミネラル感」とは一体どんな感覚なのでしょうか。 ミネラル感という表現が頻繁に使われるようになったのは2000年ごろからのことと言われています。すでに20年を超える期 ...

醸造

2022/6/5

ワイン造りの新技術 | 超音波の可能性

超音波。耳にする機会はそれなりにあっても実際に利用している場面はなかなか思いつかないものの1つではないでしょうか。 眼鏡をお使いの方はもしかしたら、超音波式の洗浄槽を使ってレンズの汚れを落としていらっしゃるかもしれません。またワイン好きの方はもしかしたら、数年前に話題になった超音波でワインを短時間で熟成させると謳っていた商品を覚えていらっしゃるかもしれません。 超音波は比較的簡単に、かつ非加熱、非接触で加工ができるという特徴から食品加工の分野で利用価値が高いのではないかと注目されてきました。ワインに関係す ...