仕事の流儀

芽掻きの時期はまだ続く

05/16/2018

幹から出てくる新芽の除去をはじめてから今日で一週間になりますが、まだこの作業に終わりはきていてません。

合計で10 haを超える広さの畑を3人で手がけているから、ということがもちろん絶対的な理由としてあるのですが、それ以外にも畑のワイヤーを下げる作業などを並行して行っていることもまたこの作業に時間がかかっている理由の一つとなっています。

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雨のあとは作業量が増える

雨降りがもたらすもの”という記事で書きましたが、ここに来て断続的ではありながらも降雨が続いています。

この、雨のあとのぶどう畑、では明確に芽の発芽や副梢の伸長量が増えます。ですので、雨の前と比較して雨の後では1本の樹にかかる作業時間が明らかに長くなっています。

ただこの作業を早くしようとして手荒にやってしまうと、幹を必要以上に傷つけてしまったり、除去する必要のない新梢を折ってしまったりするため、作業はできるだけ速く、でも慎重に、というスタイルは崩すことが出来ません。

新芽の除去はまだしばらく続きそうです。

並行しての準備

現状、作業の中心は芽掻きなのですが、これと並行して行っている作業が、2回目となるスプレーの準備とワイヤー位置の変更です。

先日の記事にも書いた通り、雨はそれ以前に行った薬剤の散布効果を低減させるだけでなく、それ自体としてカビや菌系の病気のリスクを高めます。このため、今はあまり間を開けずに次のスプレーの準備をする必要があります。ただ、再度のスプレーを行った直後に雨が降っては何の意味もないため、しばらくは天気予報や天気図とにらめっこしながら作業を進める必要がありそうです。

また、今年はここ最近の年と比較してもかなり気温が高く、ぶどうの成長がとても早くなっています。

普段であれば5月中旬のこの時期にはまだ枝の伸びもそこまでではなかったりするのですが、今年はすでにそろそろワイヤーを使って枝の成長とその方向を支持していく必要があるくらいにまで枝が長くなってきています。このワイヤーの設置を行うためには一度、ワイヤーをおろしておく必要があるため、この作業も並行して行わなければなりません。

一つ一つの作業に必要な時間は毎年それほど変わることはありませんが、その一方で今年のようにぶどうの成長が目に見えて速くなってくると、それぞれの作業にかけられる時間がギュッと詰まってきます。こうなると一度に並行して行わなければならない作業が増えてくるため、しばらくはあれもこれも、という状態が続きそうです。

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  • この記事を書いた人

Nagi

ドイツでブドウ栽培学と醸造学の学位を取得。本業はドイツ国内のワイナリーに所属する栽培家&醸造家(エノログ)。 フリーランスとしても活動中

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