昨日、畑の柱に通すワイヤーを支える支柱をアンカーとつなげる作業が終わったので、今日はいよいよワイヤー張りです。ところで、ブドウ畑の一列の間には何本のワイヤーが張られているかご存知でしょうか?
5本?
7本??
惜しい、正解は6本です。
と言っても、これもまた好みに依る部分もあるため絶対というわけではないのですが、一般的には7本です。内訳としては、主にブドウの主枝を固定するのに使うのが2本、ブドウの成長に合わせて枝をまとめるために使うのが2本x2セットで4本、合計6本です。今日はこの枝を固定するための2本のワイヤーを張る作業を行いました。
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ワイヤー張りにも機械化の波
ワイヤー、ワイヤーと先程から言っていますが、決して紐のようなものではなく、一般的に2.0~2.2mm の太さを持った金属製の針金です。
素材は鉄に亜鉛メッキしたものや被覆したもの、ステンレスなどいくつかありますが、どれにしても基本的には相当の重さがありますので、1ロール (大体800m分くらい)の重さが50kg程度になります。ですので、このロールを持ち歩くのはそれだけで重労働です。流石に畑にワイヤーを張る際にこのロールを持ち歩くようなことはしないのですが、それでも先端を持って引っ張り出しながらブドウ畑の長辺を何度も往復するのは決して楽な作業ではありません。しかも伸ばしている際にこのワイヤーが絡まることがあるのでなおさらです
そんな万歩計の歩数を増やすことに協力してくれるワイヤー張りですが、ここにも技術の波が押し寄せてきていました。
流石にまだ全自動、というようなことはないのですが、ワイヤーをトラクターに積んで、ガイドで出しながら引っ張ることで、二本のワイヤーを同時に設置していくことが可能となっているのです。
作業者二人で時間を半減
一人がトラクターを運転し、その後ろにもうひとりが付きつつ、引き出されたワイヤーを柱の所定の位置に設置していきます。この時、前述のように2本のワイヤーを同時に張ることが出来るため、以前のワイヤーを持って歩いていた時期に比べると作業に求められる労力は圧倒的に少なくて済みます。実際に今日の作業もおよそ1haの畑に2本のワイヤーを張る作業が午前中だけで終わりました。ぜひこの技術というか道具は他のワイナリーにも取り入れてもらいたいものです。
ワイヤー張りの作業が午前中で終わったので、午後からはセラーに入ってタンクの洗浄とワインのフィルタリングなどをして今日の作業は終了です。